規制緩和が成されてから遠隔対話サポートロボットの開発に本腰を入れる見込み(Panasonic)

Panasonicは「ロボティックベッド」という車イス⇔ベッドの合体・切り離し・変形機能があるロボの新型と、「ホスピリモ」というコミュニケーションサポートロボを、「国際福祉機器展」で公開した。ホスピリモは対話をネットワークを使って行えるロボットであり、医療機関や介護機関の利用者と、離れた場所にいてもコミュニケーションを取ることができる。
医師法の「対面原則」の関係上、日本国内ではいわゆる遠隔医療は基本的に行えなかった(僻地や離島では行えることもある)。しかし、近年厚労省はそれを緩和する方向で動いているそう。この「緩和」の仕方に沿って公開するとのことで、緩和が完了したら本腰を入れて開発・研究・展開をする見込みである。
すでにアメリカでは遠隔医療が盛んに行われており、平成23年の段階で350を超えるアメリカの病院で遠隔コントロールロボが使用されていた。ただし、現状アメリカに対して売るかどうかは決まっていないとのこと。

「ホスピリモ」は、もうある程度普及している「ホスピー」というオート搬送ロボにコミュニケーション能力を搭載させることで、双方向のコミュニケーションができるようにしている。遠隔コントロール機能もあり、医療機関等で患者などを指定すると近距離までオートで動いてくれる。また、いつでも遠隔コントロールに切り替えることもできる。
これにより、施設や医療機関の利用者と遠方からコミュニケーションを取ることも叶う。

自立移動ロボの危険性を下げるべく、PanasonicはLED照明を駆使した可視光線通信の実用化に向けて動いている。前もって設定しておいた「LED照明のIDナンバー」を、LED照明の点滅の仕方から見極めて、位置情報を掴み、絶対位置を修正する。危険なところ(段差等)の情報も加えておけば、そこから一定の範囲には入らないようにコントロールすることも可能。LED照明を天井に取り付けた展示場においては、デモンストレーションは見えなかったが、位置情報を修正していることは分かった。

ちなみにPanasonicは「3つのケア」によって安全をキープすることを目標としている。
具体的に言うと「危険性の高い場所を察知するためのセンサーの精度向上」や「仮想壁の設定」など。

ロボティックベッドは、既存の「電動ケアベッド」とモジュールをできる限り同じにすることで「手入れのしやすさの向上」に成功している。また、低費用化も果たした。さらには重さもダウンしている。
それから電動チルト機能を車イスユニットに導入して、切り離しや合体をチルト状態のままで行えるようにした。さらに、車輪をメカナムホイールに(これまではオムニホイールだった)、そして車イスのコントロール系をジョイスティックに(これまではパームホールドインターフェイスだった)変えた。

制御系に関しては平成21年に公開したモデルをほぼそのまま流用している(微細なアップデートはある)。具体的に言うと「ホロノミック移動コントロール」による360°移動(二次元)が搭載されている。そして、仮想場所を構築し、「ポテンシャルベースドモーションアシストコントロール」によって、その場所に近づかないようにする仕組みも導入されている。
「ポテンシャルベースドモーションアシストコントロール」は、LRF(レーザーレンジファインダー)をトータル3つ、ステップの横部分と下部分に取り付けることで、物体を察知してそれに仮想場所を振り分ける仕組みになっている。デモンストレーションでは、壁に接近しないためのコントロールが行われていた。
「ホロノミック移動コントロール」は、メカナムホイールのコントロールを行うことで、旋回的な動き、斜め方向の動き、両横方向への動き、前後方向への動きを可能とする仕組みである。