2011国際ロボット展プレビュー 注目製品・サービスを総ざらい!

 日本ロボット工業会(JARA)と日刊工業新聞社は、11月9日(水)~12日(土)の4日間にわたり「2011国際ロボット展(iREX2011)」を開催する。出展者数および小間数は、前回の256社・856小間に対し272社・1,085小間と大幅に増加し、過去最大規模での開催となる。会場は、東京ビッグサイト(東京都江東区)。入場料は、一般が1,000円、学生および団体が500円。事前登録者は無料で、同展ホームページより受け付ける。

不二越やダイヘンなどが再び出展

 前回、出展を見合わせた不二越やダイヘンなどの出展により小間数が大幅に増加した。2008年秋のリーマン・ショックの影響により、2009年の産業用ロボット市場は四半世紀前の水準まで落ち込んだ。その後、中国をはじめとする新興国での需要拡大を受け、2010年の産ロボ市場は2009年比92.8%増の5,570億円(生産額)に上り、2011年はさらに上回る見通しとなっている。海外での需要増を背景に前回の856小間から1,085小間に拡大し、出展規模は過去最大となった。

  今回、再び出展するおもな企業は、ハーモニックドライブシステムやマクソンジャパン、IDEC(前回はNEDOブースに出展)など。また、トヨタ自動車とパナソニック、NTTデータなどが新規に出展する。毎回、出展しているファナックは前回より20小間拡張する。

 一方で、卓球ロボットで話題となったベトナムのTOSY ROBOTICSと米Willow Garage社が出展しない。TOSY ROBOTICS社は100小間を予約していたにもかかわらず、出展を見合わせたことから推測すると、開発が間に合わなかったと思われる。前回、出展時もロボットの調整に時間を要し、十分なパフォーマンスが示せなかった。Willow Garage社は、前回はプラットフォームロボット「PR2」の無償プラグラムの案内に力を入れており、すでに同プログラムを開始し、世界各地の大学や研究機関で研究が進められていることから、今回は出展の必要性を感じなかったと思われる。

ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システムが注目

 現在、ロボナブル編集部で把握している出展内容を踏まえると、今回のキーワードは「ランダム・ビン・ピッキング」「ロボットセル」「人共存システム」になるだろう。

 先月、三菱電機が発表した、複数ロボットの連携・協調によりランダム・ビン・ピッキングからパレットの配列まで行える部品供給システム(写真1)に代表されるように、3Dビジョンシステムを活用したランダム・ビン・ピッキングシステムが複数展示される。視覚センサをはじめとする3次元認識技術の高度化ならびに扱いやすさの進展によるもので、三菱電機のほか、安川電機やナレッジ、三次元メディア(写真2)などが出展を予定。また、スキューズが出展する「5指チャック(5指ハンド)」は異形ワークから柔軟ワークまで対応可能で、3Dビジョンシステムとの組み合わせにより多種多様なワークのピッキングやハンドリングに利用することができる。また、不二越が出展する3指ハンド「フレックスチャック」も同様の使い方ができる。
 ただ、こうしたビン・ピッキングは、ユーザー側から5秒以内に行うことが強く要求される。いわゆる「5秒の壁」が導入の障壁となっており、これをクリアできる可能性を示すシステムがどれほどあるかが注目される。

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三菱電機のランダム・ビン・ピッキングシステム(写真1、左)と三次元メディアの両眼ステレオ視によるピッキングソリューション(写真2、右)

 ロボットセルについては、三菱電機と川崎重工業が、マルチハンドのみとなるがIDECが出展を予定する。川崎重工のセルは物流工程におけるパレタイジングならびにデパレタイジングに向けたシステムであり、セルというよりは、むしろ「パッケージ」と表現する方が適切かもしれない。同社は「パッケージセル」と表現している。リーマン・ショック以降、非自動車分野に向けた開発や提案に注力され、物流業界や食品・医薬品・化粧品(3品)業界に向けたパッケージがいくつか登場した。前回のiREX2009で複数出展された「パラレルリンクロボット」はその一例で、今後、このようなパッケージでのソリューション提案が拡大することを感じさせる。
 三菱電機は、上述の部品供給システムとロボットセルとを連動してサーマルリレーを組み立てるデモの公開を予定する。ロボットによるセル生産の課題は部品供給にあり、パーツフィーダや専用治具による供給はセル生産で期待される変種変量生産の妨げとなるため、必ずしも効果的に運用できているとは言い難かった。それに向けた1つの解として注目される。

 人共存システムは、前回からの川田工業の上体ヒューマノイド「NEXTAGE(ネクステージ)」(動画)とKUKAロボティクスジャパンの7軸軽量ロボット「KUKA Light-Weight Robot(LWR)」に加え、安川電機が「人共存ロボット」の公開を予定している。いずれのロボットも出力80W以下のモータを使用しており、産業用ロボットの適用除外(労働安全規則)となるため、リスクアセスメントの実施により人と共存環境下での運用が可能になる。作業者とロボットの協働により生産効率の向上ならびに、さらなるショートプロセス化につながる。また、作業者による改善活動を実施することにより、従来のロボット化(自動化)では難しい、日々のラインの進化が期待される。今回のiRX2011は「人-ロボット協調・共存システム」への流れを決定づける展示会になるかもしれない。

動画 NEXTAGEが備える作業者の接近の検出例

大学の研究室は産ロボの研究に向かってもよいはず

 今回も「RT交流プラザ」では大学などの研究成果が多数公開される。ただ非産業分野に向けた提案ばかりで、産業用ロボットの研究開発に関する内容が確認されない点が気になる。

 2010~2011年の産業用ロボット市場は、中国に代表される新興国の自動化の機運を受け、海外での売上を飛躍的に伸ばしている。安価なロボットの提供で成長しつつある現地メーカーも登場しているが、モータや減速機など要素技術が未成熟であることから、性能面で国内の産ロボメーカーの足元に遠く及ばない。国内の産ロボメーカーを脅かす存在になり得ていない。しかし、いずれは(徐々にではあるが)キャッチアップしてくるはずで、ボリュームゾーンである汎用ロボット市場を脅かす存在になるかもしれないし、そのときは国内メーカーも価格競争にさらされることになる(現在は中国市場で国内の産ロボメーカー同士が価格競争をしている)。これに対抗するためには、例えば、必須とされる減速機やエンコーダ、グリースやケーブルを排除するなど、ロボットの基本構造を変革するような研究開発に取り組まなければならないだろう。
 すでに一部メーカーでは、こうした取り組みをスタートさせているが本来、このような挑戦的な研究開発は「産」の伴走者であるはずの「学」が得意とするところであり、担うべきである。

 ロボット産業が立ち上がった当初から、産業用ロボットの基本構造はほとんど変化していないし、まだまだ取り組むべき研究開発がある。例えば、減速機がなくなるだけでも設計の自由度が向上し、構造のバリエーションが格段に増える。さらに、制御面でも拘束条件が少なくなり、適用技術の拡大にもつながる。(水面下では、やり取りはあるかもしれないが)産業側が抱える課題に真剣に向き合ってもよいのではないだろうか。

 なお、会期中は各種フォーラムやセミナーが企画されており、9日開催の「サービスロボットビジネスフォーラム」では、ロボットビジネス推進協議会の会長を務める桂靖雄パナソニック副社長が、震災復興に向けサービスロボットが果たす役割を紹介。福島原発災害の復旧支援や被災地での復興支援に協力したロボット研究者などが、復旧・復興におけるロボット技術の課題に触れる。
 10日開催の「ロボットサミット/Robot Summit2011」では、国内外の主要産ロボメーカー6社が、ユーザー企業2社を交えて、新興国などにおけるビジネス展開などを語る。そのほか国内システムインテグレータの活性化や介護ロボットの普及モデルなどを検討するセッションも予定されている。詳細は、iREX2011ホームページを参照してほしい。

2011国際ロボット展(iREX2011)公式ホームページ
2011国際ロボット展(iREX2011)事前登録ページ


特集コンテンツ一覧

●2011国際ロボット展(iREX2011)、過去最大規模で開催
 ― キーワードは、ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システム
主要ロボットメーカートップインタビュー一覧
  ―ファナック/安川電機/川崎重工業/三菱電機/不二越/デンソーウェーブほか

●iREX2011注目製品&サービスプレビュー
 ►産業用ロボット(IR)、ビジョンシステムゾーン掲載企業一覧
 ―ロボットセルなどパッケージソリューション登場!

 ►サービスロボット(SR)、ロボットビジネス推進協議会ゾーン掲載企業一覧
 ―介護福祉、医療分野向けの提案が多数!

 ►RT交流プラザほか一覧
 ―各大学の研究成果を一堂に紹介

※インタビュー記事はiREX2011会期前まで随時更新いたします。

 わが国の産業用ロボットは、中国をはじめとする新興国での需要に支えられ、2008年秋のリーマン・ショックからV字回復を果たした。急激な円高などの影響により景気の先行きには不透明感が漂っているものの、ロボット需要は中長期に伸びると見られている。
 11月9~12日開催の「2011国際ロボット展(iREX2011)」を控え、開催に先駆けて、主要ロボットメーカー各社の首脳や事業責任者に事業戦略などを聞いた。

主要ロボットメーカートップインタビュー一覧

※インタビューの詳細は各ページを参照して下さい。
※一部タイトルを変更しています。

●ファナック 稲葉善治社長
 「近いうちに新興国で海外売上高の半数を占めるようになる

●安川電機 津田純嗣社長
 「業界をあげてのSIの活躍の場や成功事例の創出が必要だ

●川崎重工業 山田雅敏執行役員
 「中国の現地SIが生産ラインを組む傾向は強くなるだろう

●三菱電機 小平紀生主管技師長
 「SIの海外進出支援が求められる

●不二越 田中佐千夫取締役
 「中国市場は工具の販促ルートで人脈をつくり、攻略していく

●ヤマハ発動機 藤田宏昭執行役員
 「SIの活躍の場の創出に向け支援やコンサルが求められる

●デンソーウェーブ 柵木充彦社長
 「コスト低減に向け輸入部品を増やすかは課題の1つ

●ダイヘン 清原裕次副社長
 「溶接ロボには高機能化と低価格化の両立が必須

●セイコーエプソン 平尾英雄副本部長
 「今のサポート体制で小型ロボ市場での地位を守れるはずだ

●東芝機械 坂元繁友取締役
 「低価格機で新興国に攻勢をかけていく

●アイエイアイ 石田徹社長
 「品質維持を考慮し、海外生産はまったく考えていない(11/4up)
 

 ●ABB 高屋政一副社長
 「リモートサービスを核にしたアフターサービスで稼ぐ
 (11/07up)

●KUKAロボティクスジャパン 安藤晃二社長
 「中国市場は年率25%で伸びるだろう
 (11/08up)  

 


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2011国際ロボット展(iREX2011)、過去最大規模で開催
 ― キーワードは、ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システム

主要ロボットメーカートップインタビュー一
  ―ファナック/安川電機/川崎重工業/三菱電機/不二越/デンソーウェーブほか
●iREX2011注目製品&サービスプレビュー
 ►産業用ロボット(IR)、ビジョンシステムゾーン掲載企業一覧
 ―ロボットセルなどパッケージソリューション登場!

 ►サービスロボット(SR)、ロボットビジネス推進協議会ゾーン掲載企業一覧
 ―介護福祉、医療分野向けの提案が多数!

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 ―各大学の研究成果を一堂に紹介
 

※企業名の脇に付した番号は小間番号を表します。
※iREX2011会期直前まで随時、追加・更新いたします。

IR2-54 アイエイアイ、単軸ロボなど約20種のアクチュエータ出展 (11/4up)

IR2-27 IDEC、マルチハンドを公開、複数ワークの同時把持を披露

IRV-7 オムロン、デルタロボなどを通じて高速・高精度な制御を披露

IR1-25 ORiN協議会、適用事例など紹介、来年にはカーネルを無償提供

IR2-56 川崎重工、小物~大物まで対応する物流工程向け自動化システム公開 

IR1-12 川田工業、3体のネクステージによる電気部品の複合組立を披露

IR2-58 KUKA、ライトウェイトロボの最新モデルなどを初披露

RV-4 三次元メディア、3次元ビジョンセンサによるビン・ピッキングを披露

IR1-8 三明機工 人と協働作業が可能な低出力モータ採用のロボ出展 (11/4up)

IR1-20 セイコーエプソン、スカラロボットの新シリーズを出展

IR1-27 デンソーウェーブ、新開発の小型コントローラなど披露

IR2-14 ナレッジ、3次元ビジョン一体型のピッキングソリューション公開

IR1-29 不二越、スポット溶接ロボや3指ハンドによるピッキングを披露 (11/4up)

IR2-55 三菱電機、ロボットセルと新開発のピッキングシステムを連携して展示

IR2-57 安川電機、スマートパルの新版や3次元ビジョンなどを初披露

IR1-28 ヤマハ、新開発のスカラロボ出展、搬送ロボやパラレルリンクも

IRV-5 ワコーテック、指先のセンシングに向け小型3軸力覚センサ出展

 


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2011国際ロボット展(iREX2011)、過去最大規模で開催
 ― キーワードは、ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システム

主要ロボットメーカートップインタビュー一覧
  ―ファナック/安川電機/川崎重工業/三菱電機/不二越/デンソーウェーブほか

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 ―ロボットセルなどパッケージソリューション登場!
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 ―介護福祉、医療分野向けの提案が多数!

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 ―各大学の研究成果を一堂に紹介
 

※企業名の脇に付した番号は小間番号を表します。
※iREX2011会期直前まで随時、追加・更新いたします。

SR3-40 オプテックス、外乱光に強い3次元距離画像センサを出展 (11/4up)    

SR3-28 NEDO、知能化プロと生活支援ロボの成果を公開 (11/4up)

SR3-40 スキューズ、ピック&プレースに向け5軸ロボアームとハンド公開

SR3-42 セック、アンドロイド版のRTミドル公開、遠隔操作デモを披露 (11/4up)

SR3-42 知能技術、極限環境で運用可能なクローラ型ロボなど紹介

SR3-42 東洋理機工業、綿菓子ロボ出展、義援金を募る

SR3-40 日本信号、屋外環境でも使える3次元距離画像センサを出展  (11/4up)

SR3-4 日本精工、盲導犬型ロボと先導ロボを同時出展

SR3-16 パナソニック、対話支援ロボ公開、遠隔からの対話デモを披露

SR3-40 日立産機システム、物流支援ロボット出展、SLAMなど搭載

SR3-42 ピップ、高齢者のメンタルケア向けロボットを大量出展

SR3-38 富士重工、オフィス専用部清掃ロボ公開、実環境を再現してデモ

SR3-40 富士通研、開発中の小グマ型ソーシャルロボット展示

SR3-32 ロボ産業振興会議、静脈血栓塞栓症を予防する運動補助ロボ展示 

 


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2011国際ロボット展(iREX2011)、過去最大規模で開催
 ― キーワードは、ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システム

主要ロボットメーカートップインタビュー一覧
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 ―各大学の研究成果を一堂に紹介
 

※RTプラザの出展内容は、本ページにひとまとめに紹介しています。

宇都宮大の尾崎教授ら、自律移動ロボ出展

 宇都宮大学は尾崎功一教授らによる自律型移動ロボット(写真)と顕微鏡型ロボットを出展する。自律移動ロボットは人や荷物を乗せて、建物などの外部環境に残った磁気を目印にして走行することができる。iREX2011ではロボットに搭乗するデモを披露する。
 また、顕微鏡ロボットは画像が不明瞭でも3次元的で位置を推定して10数μmの粒子を自動で把持することができる。

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阪大の金子・東森研究室、全方向移動機構を出展

 大阪大学の金子・東森研究室は、全方向移動・駆動を可能にする機構類を出展。同機構を採用することで走破性を向上した球状全方向車輪、車輪からクローラ機構に拡張した円形断面クローラ(写真)の応用製品を披露する。そのほかロボットハンドや投擲式の月面探査ローバなどのデモを披露する。

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海洋研究開発機構、深海生物追跡向け調査ロボ公開

 海洋研究開発機構は、深海生物追跡調査ロボットシステム「PICASSO(ピカソ)」(写真)を出展する。ハイビジョンカメラや深海調査用の顕微鏡を搭載しており、プランクトンなどを高解像度で撮影することができる。最大潜航深度と撮影可能深度はともに1,000m。海水温度や塩分、圧力などの観測データを同時に記録することが可能。カメラでズームしながら数mmの微生物を追跡することができる。

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香川大学、発話ロボ公開、疑似舌・鼻を連動して発生

 香川大学の澤田秀之教授の研究グループは、触覚ディスプレイと「発話ロボット」(写真)を出展する。触覚ディスプレイはφ50μmの極細ワイヤに微弱電流を流して振動させて“ボタンを押した感覚”を伝えることができる。発話ロボットは口の模型の動きを制御することでスピーカー類を使わずに、疑似舌・鼻を連動させて人と同じように発声することができる。

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電通大、ロボカップ優勝の家庭用ロボ出展

 電気通信大学の長井研究室は、家庭用自律ロボット「DiGORO(だいごろー)」(写真)を出展する。画像処理や音声認識により物体や動作を覚える学習機能を備える。子どもが要求した画像をオンラインで探してお絵かきもできる(システムの詳細はこちら)。
 また、同大学の下条研究室は接触前に物体を検知できる近接覚センサ、物をスムーズに扱うための情報を検知する滑り覚センサを採用したロボットハンドなどを展示する。

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東工大、力覚提示が可能な手術支援ロボ公開

 東京工業大学の只野耕太郎助教らは、内視鏡手術向け立体内視鏡操作システム(写真)を出展する。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)装着して頭を動かすと、カメラのアングルを自由に変更することができる。また、空気圧駆動保持マニピュレータにより、鉗子で臓器を触った感覚が手元に伝えられる(力覚提示)ため自分の手や目を使うように手術することができる。iREX2011ではシステムを体感することができる。(システムの詳細はこちら

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東京理科大、マッスルスーツやアンドロイド披露

 東京理科大学の小林研究室は、身体に装着して使用する「マッスルスーツ」(写真)を出展する。人工筋肉(空気圧アクチュエータ)を伸縮させてアシスト力を発揮する。最大150kgの重量物を持ち上げることができる。写真の腰モデルの重量は5kg。
 そのほか歩行障害者が正しい姿勢で歩ける「アクティブ歩行器」や遠隔操作で授業をできるアンドロイドロボットを紹介する。

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豊橋技科大、泡立ちも調整するビール注ぎロボ出展

 豊橋技術科学大学は、ビールなどをグラスに注ぐアームロボット(写真)とグラスを搬送する2輪式自走ロボットを出展する。アームロボットは手に持った缶の高さや傾きを調節し、ビールが泡だらけにならないように注ぐ。
 自走ロボットは加速度を制御してビールがこぼれないように搬送することができる。鋳造機の注湯の自動化装置の技術を応用した。サービスロボットでとしての実用化を目指す。

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日本工業大学、教育用大型ヒューマノイド公開

 日本工業大学は、滝田謙介准教授らによる教育用大型ヒューマノイドロボット(写真)を展示する。教師と一緒に教壇に立ち、正確な絵を描いて授業内容を説明するなど、生徒の理解を支援する「教師型ロボット」として実社会への応用を視野に入れて実用化を目指している。(システムの詳細はこちら

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明大、経験を学習して次回の行動に反映するロボ出展

 明治大学の武野純一教授らは、一度衝突を経験すると、二度目以降は衝突を避けるロボットを出展する。衝突の直前で動作を止めることが可能。メモリとセンサを増設すれば複数の出来事とその直前の行動をセットで記憶することができ、次回からは起こる出来事を予測する。人間の感覚に似た義手や脳を解明する手がかりに応用することができる。

 人間の脳と同じような回路で情報を処理するプログラム単位「MoNAD(モナド)」を用いた。ロボットは計8つのMoNADで構成される。それぞれのMoNADは独立した役割を持っており、行動や現象、記憶、刺激などの情報を処理する。相互に通信しながらこれらの情報を関連づけて行動に反映する。
 ロボットには「衝突という刺激は回避するもの」という設定がしてあり、一度壁などにぶつかると次からはぶつかる直前の動作で動きを止める。刺激と行動は自由に組み合わせることが可能。自主的に学習できるため、整備されていない未知の環境でも動作することができる。

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早大の藤江研究室、移動支援ロボットを公開

 早稲田大学の藤江研究室は、移動支援ロボット「Tread-Walk(トレッドウォーク)」(写真)を出展する。ロボット上で人が歩行すると、回転ベルトを介して歩行したい速度を推定してタイヤを駆動する。地面を歩く感覚で移動することができる。
 また、同大学の可部研究室はバイタルデータ収集や無線通信の機能を搭載した認知症予防支援ロボットなど6点を出展する。利用者の笑顔の度合いを検出するなど対話機能を高めたコミュニケーションロボットも紹介する。

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2011国際ロボット展(iREX2011)、過去最大規模で開催
 ― キーワードは、ランダム・ビン・ピッキング、ロボットセル、人共存システム

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 ―各大学の研究成果を一堂に紹介(11/4以降に掲載します) 

 三明機工は、ロボットや周辺装置を用途に合わせて構築した自動化システムを提案する。
  まず、人協調システムの構築を可能にする低出力モータ採用の産業用ロボット(写真)を展示。産業用ロボットの適用除外(労働安全規則)となり、安全策の設置など防護策を簡素化することができ、(リスクアセスメントの実施により)人と隣り合わせての設置が可能になる。低出力ロボットと人との協働作業による生産効率化を紹介する。

 また、双腕ロボットの活用により、鋳物の中子を自動的に組み立てられるシステムや、小型ピッキングロボットによるドラ焼きの自動包装などシステムインテグレート例も、デモを交えて紹介する。
 同社 は、産業用ロボットの活用による製造ラインの自動化を提案するシステムインテグレータで、これまでにフラットパネルディスプレイの製造ラインの自動化やダイカストマシン周辺装置の自動化などを提案している。

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 ―各大学の研究成果を一堂に紹介
 

 オプテックスは、撮像空間内の対象物までの距離データをリアルタイムに取得できる3次元距離画像センサ「ZC-1000シリーズ」(写真1)を出展する。近赤外線LEDで照射した光が対象物に反射し、戻ってくるまでの時間を画素ごとに計測することで距離画像イメージを取得する(写真2)。画角が広く、太陽光などの外乱光に強い。iREX2011では自律移動ロボットの外界センサとして展示するが、ジェスチャーの認識も可能なことから新たなインターフェースとしても提案する。

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3次元距離画像センサ(写真1、左)と取得した距離画像イメージ(写真2、左)

 米CANESTA社の立体画像認識CMOSセンサチップに、同社独自の光学設計とノイズ除去技術を組み合わせた。照射した近赤外線LED光が対象物から戻ってくるまでの時間を、約2万点の画素ごとに最速60FPSで計測することで距離画像イメージを取得する。また、カメラで捉えた画角全体に均質かつ強力に配光する光学設計とフィルタリングにより太陽光など外乱光に強い設計にすることで、10万Lux(ルクス)以下の環境下での使用を可能にした。

 狭角タイプと標準角タイプの2種類を用意。前者の画角は水平50度、垂直40度、対角60度。後者は水平70度、垂直55度、対角90度。検出距離は0.5~4mで、この範囲内でユーザー側で検出したい距離を調整することもできる。

 オプテックスは、2011年度から「生活支援ロボット実用化プロジェクト」に参加しており、アイシン精機などと共同で、安全技術を実装した車椅子ロボットの研究開発に取り組んでいる。アイシン精機が2005年開催の「愛・地球博」で披露した「TAO-Aicle(タオアイクル)」をベースに、周囲の人や障害物の密集度や移動速度などを検出して速度制限が行えるシステムを目指している。
  速度制御は「速度」と「密集度」「距離」「混合率」により行い、具体的には、搭載センサにより車椅子ロボットの速度に加え、3次元距離センサで周囲の人や障害物などとの距離や密集度、移動速度を、DSRC無線通信によりこれらの混合率をそれぞれ検出して行う。3次元距離センサには、オプテックスもしくは日本信号のものを使用することになっている。
 また、同プロジェクトでは3次元距離センサの安全認証を受けることを念頭においており、iREX2011ではプロジェクトでの活動内容に加え、機能安全規格への対応についても聞けるかもしれない。     

 


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 日本信号は、耐外乱光100,000lux以上と屋外環境での利用に耐える3次元距離画像センサ「アンフィニソレイユ」(写真)を出展する。同社は駅務の自動化に向け各種システムの自動化を手がけていることから、旧モデルでは鉄道の安全柵ドアから転落の検知などで利用実績を有している。周辺環境の認識にも使えることから、iREX2011ではおもに自律移動ロボットの外界センサとして提案する

signal_irex.jpg写真 2010年の「センサエキスポジャパン」に出展したときのもの。写真下は製品で、写真上は取得した距離画像イメージ

 投光したレーザ光が対象物に反射し、戻ってくるまでの時間を計測、距離に換算する「光飛行時間距離法」により3次元計測を行う。レーザ送受信の光学系には独自開発のMEMSスキャナを採用。レーザ光を投光したときと同じ経路を辿って反射光が戻る同軸光学系としているため、MEMSスキャナに入射する外乱光を最小限に抑制することが可能。屋外環境下での利用を可能にしている。

 また、レーザ製品の安全規格「IEC 60825-1:2001」の「クラス1」に対応しており、レーザの安全性を確保している。距離検出範囲は0.3~5m。最大で15m。スキャニングの範囲は水平60度、垂直50度。サイズは60(横)mm×65(縦)mm×90mm(厚み)、質量が約0.5kg。

  同社は、2011年度から「生活支援ロボット実用化プロジェクト」に参加しており、アイシン精機などと共同で、安全技術を実装した車椅子ロボットの研究開発に取り組んでいる。類似の3次元距離画像センサ技術を有するオプテックスも、同じ開発グループに参画している。
  車椅子は、アイシン精機が2005年開催の「愛・地球博」で披露した「TAO-Aicle(タオアイクル)」をベースに、周囲の人や障害物の密集度や移動速度などを検出して速度制限が行えるものを目指しており、周囲の人や障害物などの距離やこれらの密集度、移動速度の検出に、両社の3次元距離画像センサを使用することを想定している。

  同プロジェクトの関係者によると、両社が参加したのは「3次元距離センサの安全認証を受けることを想定した結果」と説明されており、iREX2011ではプロジェクトでの活動内容に加え、規格への対応についても聞けるかもしれない。

 

  


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 セックは、独自開発した「Android(アンドロイド)OS」対応の「Android版RTミドルウエア」と、産業技術総合研究所と共同開発を進めている高信頼RTミドルウエアなどを公開。提供を予定しているRTミドルウエア製品群ならびに、これらを活用したシステム構築例を紹介する。

  Android版RTミドルウエアの紹介は、Android OS対応端末によるロボットの遠隔監視および制御のデモを通じて行う。具体的には、北陽電機製レーザレンジファインダー(LRF)とカメラを搭載する「インフォーメーションロボット」により侵入者を検知し、Android端末に画像情報などを送信するとともに、端末上からロボットのカメラの角度や方向を遠隔制御する。Android OS対応端末をロボット制御コントローラとして利用できる可能性を提示する。

  高信頼RTミドルウエアは、ロボットの安全認証に関わる安全関連系への実装を想定して開発を進めており、RTミドルウエアベースのプラットフォームである「LightweightRTC(*)」としての提供を目指している。LightweightRTCは、RTコンポーネント(RTC)が最低限備えるべき機能を規定したモデルで、RTミドルウエアよりはるかに軽量な「LightweightRTミドルウエア」の実行環境で動作する。

*:RTコンポーネントが最低限備えるべき機能を規定したモデル。外部との相互作用を行うポート、ライフサイクルのための状態マシン、実行の主体である実行コンテキストを持つ。静的に構成されるシステムを想定している。

 安全関連系を構成する機能要素がLightweightRTCとして提供され、認証取得済みのリアルタイムOS(RTOS)上に、パーテーションを切って実装することにより非安全関連系のエラーなどの影響を受けない、信頼性の高いロボットを開発することができる()。また、その利用により安全認証にかかる期間の短縮およびコストの低減につながる。

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図はLightweightRTC の実装のイメージ

 産総研 知能システム研究部門の統合知能グループとディペンダブルシステム研究グループと共同で開発を進めており、IEC 61508の「SIL3(Safety Integrity Level)」に相当するソフトウエア開発プロセスの認証取得に向け準備を進めているセックが、LightweightRTCの設計から実装までを担当している。産総研では設計・開発ツールなどの開発を進めている。
 予定では、セックがソフトウエア開発プロセスの認証を取得した後、安全認証取得済みとしてLightweightRTCを外販するとともに、開発支援やコンサルテーションを展開することになっている。iREX2011は、こうした取り組みを聞くよい機会となるだろう。
 

     


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 アイエイアイは、単軸ロボットやロボシリンダなど電動アクチュエータ約20種類を出展する。
  8月からシリーズを拡充して発売を開始した単軸ロボット「ISシリーズ」(写真1)は、ガイドの精度向上により位置決め精度を向上したのが特徴。具体的には、スライダの運動真直度を0.0015mm/m以下とすることで、標準仕様で繰り返し精度を従来の±0.02mmから±0.01mmに、高精度仕様で±0.01mmから±0.005mmにした。

 通常のアルミベースに代わり鉄ベースとした高剛性タイプを用意しており、同社従来品と比較して可搬重量を1.5倍に、ローリング方向(スライダ移動軸上における軸回りの角度の動き)の剛性を34%に向上。同社の超大型タイプと比較しても、断面比60%で同等の可搬重量およびローリング方向の剛性を実現している。
 また、可搬質量を全タイプで10%向上。定格加速度を0.3Gから0.4Gに、最大加速度で1.0Gから1.2Gにそれぞれ向上し、最高速度は2,500mm/secを実現。さらに、簡易防塵仕様やクリーンルーム対応仕様も用意しており、最高速度を従来比80%増の1,800mm/secにしている。

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出展予定の単軸ロボット「ISシリーズ」(写真1、左)とラジアルロボシリンダ「RCP4シリーズ」(写真2、右)

 同時出展予定のラジアルシリンダ「RCP4シリーズ」(写真2)は、付属の新型コントローラに高出力ドライバを搭載。モータ推力を50%向上しており、加減速は従来機種比1.4倍の1.0G、速度は最高で同1.4倍の1,440m/sec、可搬重量を最大で同2.2倍にした。また、専用ソフトおよびタッチパネルティーチングに搭載した「タクトタイム最短機能」により、アクチュエータの型式や搬送負荷などを入力するだけで、搬送負荷に応じた最適加減速や速度を自動で設定することができる。
 そのほかiREX2011ではサイクルタイムの短縮や省スペース化などテーマ別での展示を予定する。

  富士経済の調査によると、単軸ロボット市場は数量ベースではアイエイアイが約38%、ヤマハ発動機が約30%、THKが約10%、金額ベースではそれぞれ約45%、約22%、約8%のシェアとなっている。また、電動スライダ市場は、数量ベースではアイエイアイが約75%、石川県のダイアディックシステムズが8%、THKが4%、金額ベースではアイエイアイが約75%、SMCが11%、オリエンタルモーターが2%となっている。

 

    


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