【問題作成&解説】
長岡技術科学大学
システム安全系 准教授 木村哲也
安全安心社会研究センター 客員研究員 岩岡和幸
【問1】(ユーザーによるリスクアセスメント)
《解 答》
D
《解 説》
国際安全規格ISO 12100では、リスクアセスメントは、メーカー側で十分実施するように要求されている。ゆえに、メーカーでリスクアセスメントがなされた結果、残留リスクおよび使用上の注意事項が「取扱説明書」に明記される。しかしながら、メーカー側では把握できない個々の細かな使用環境などがあるので、その範囲に限り使用する前にユーザーでリスクアセスメントを実施し、安全対策を講じて使用しなければならない。
【問2】(お掃除ロボットの危険源)
《解 答》
C
《解 説》
最低限、次の危険源が考えられる。ただし考え方によっては、この限りではない。リスクアセスメントの実施状態に依存する。
・機械的危険源
・電気的危険源
・騒音の危険源
・制御システムの危険源
【問3】(ユーザーによるメンテナンス)
《解 答》
B
《解 説》
(A)については、埃の吸引は呼吸器官の疾病やアレルギーの原因の1つであるので、極力体内に吸引しないほうがよい。(C)は、万一の「予期せぬ起動」が起り得る場合がある。すなわち、急に動作しないよう、安全対策として必ずメイン電源OFF機能を実行しなければならない。(D)は、どの程度の防水性を有しているのかがわからないので、水洗いなどを行うと感電の危険がある。固く絞った濡れ雑巾による払拭が妥当である。(C)は、車輪が動いている状態で糸くずを除去しようとしたとき、万一、指や衣服の一部が車輪に巻き込まれる恐れがある。これは不適切な行為である。
【問4】(予見可能な誤使用)
《解答例》
(1)飲食物を乗せて運ぶ
(2)タンスなど家具の上に乗せて、天面の埃を掃除する
(3)水物やペットの糞尿を吸い込ませる
(4)センサ部に『フィルター交換時期』などのシールを貼る(センサ部の無効化)
(5)汚れたので水洗いする
(6)別の機械のバッテリーや充電器をしようする
(7)電源OFF機能を実行せず、メンテナンスを行う など。
《解 説》
「予見可能な誤使用」とは、「きっとこんな誤った使われ方をして、それにより、このようなことが起こるであろう?」と、あらかじめ予測することである。お掃除ロボットなので通常、お掃除だけに使用するものである。ところが、お掃除の定義の拡大解釈や、これくらいなら大丈夫であろうとする「人間の誤った使い方や想定外の使われ方」により、ケガや事故を起こすことになる。おそらく回答にあげた内容は、みなさんも頷ける内容ではないだろうか。
【問5】(ユーザーによるリスクアセスメントの重要性)
《解 答》
C
《解 説》
サービスロボットは、いわゆる機械(ロボット)と人間の協調作業の一種である。ロボット使用者への便益(ベネフィット)とリスクのトレードオフになる場合が出てくる。したがって、ユーザーは便益の効果を追求するに当たり、ユーザーサイドでもユーザー独自の環境に対してリスクアセスメントを実施し、十分な安全方策を行うことでロボットの有効性を最大限に引き出す。これにより新産業への普及につなげていかなければならない。

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