【問題作成&解説】
長岡技術科学大学
システム安全系 准教授 木村哲也
安全安心社会研究センター 客員研究員 岩岡和幸
※解答&解説は末尾をクリックして下さい。
以下に示した、架空のお掃除ロボット「ゴミロボ」(図)についてリスクアセスメントを実施して、次の問1~問5を回答せよ。
図 『ゴミロボ』のイメージ図
【ロボット動作の動作環境】
●ロボットは、360度自由自在に動くことができる
●ロボットの動作速度は0.2m/s
●ロボット重量は3kg
●ロボットは、内蔵バッテリーで動作する
●ロボットを使用する家族は、両親と子供2人(5歳男子と1歳男子)の4人構成
●ペット(小型犬)を室内で飼っている
●エリアセンサがあり、移動区域を制限できる方式になっている
●騒音は、けっこううるさい
●防水のレベルは不明
【問1】(ユーザーによるリスクアセスメント)
この家族が、このお掃除ロボットを使用するにあたり最も適切なものを次の中から1つ選べ。
(A)
とりあえず、まず使ってみて『危ないことが起きた内容』や『ヒヤッとしたこと』を家族で情報共有し、今後、二度と起こさないように一致団結して家族間で気を付け合う。したがって、使用する前にリスクアセスメントを実施する必要ない。
(B)
リスクアセスメントはすでにメーカーで十分になされているため、使用前にまず取扱説明書を読み、よく使い方を理解してから使用すれば問題はない。
(C)
エリアセンサの使用によりロボットと家族を区分けするので間違いは起きない。したがって、使用に当たりリスクアセスメントを行う必要ない。
(D)
使用する前に、まず取扱説明書を読んで使い方をよく理解し、かつ、その家に特有の危険個所や環境がないかなど危険な現象を事前に想定する。仮に、危険個所や危険な現象が予見されたならば、安全に使えるように何らかの方策を講じて使用しなければならない。
【問2】(お掃除ロボットの危険源)
このお掃除ロボットの危険源として何があるか? 最も適切なものを次の中からから1つ選べ。ただし、危険源はISO 12100:2010より選ぶこととする。
(A)
危険源としては、機械的危険源と騒音の危険源の2つだけである。
(B)
危険源としては、機械的危険源と電気的危険源と騒音の危険源の3つだけである。
(C)
危険源は、機械的危険源、電気的危険源およびその他、数個の危険源がある。
(D)
危険源はゼロである。
【問3】(ユーザーによるメンテナンス)
このお掃除ロボットを使用するに当たり、メンテナンス(ユーザー側のお手入れ)がある。そのときの説明として最も適切でないものを次の中から1つ選べ。
(A)
ゴミを捨てるときやフィルターの掃除の際に細かい粉塵が飛散する恐れがあるので、顔を近づけないようし、できるだけ粉塵を吸引しないようにする。
(B)
車輪に糸くずが絡みうまく取れないが、車輪を回転させながら糸くずを取ればうまく外れると聞いたので、それを実行することにした。
(C)
ゴミ掃除などメンテナンスをするときは、必ずメイン電源をOFFにしてから行うようにしている。
(D)
外装の埃や汚れがひどい場合は、固く絞った濡れ雑巾で拭くようにしている。
【問4】(予見可能な誤使用)
このお掃除ロボットを使用するに当たり、「予見可能な誤使用」としてどのようなことが考えられるか? 「予見可能な誤使用」として考えられるものをいくつか列挙せよ。
【問5】(ユーザーによるリスクアセスメントの重要性)
今後、このようなお掃除ロボットをはじめ、人と関わる様々なサービスロボットが普及しようとしている。このような場合、ユーザー(使用者)はどのようなことに気をつけてリスクアセスメントを実施すべきか? 最も適切なものを次の中から1つ選べ。
(A)
ユーザーは、メーカーが実施したリスクアセスメントがすべてなので別途、ユーザー側でリスクアセスメントを行う必要性はない。
(B)
サービスロボットは使用者の使用環境が多種多様なため、リスクアセスメントはすべてユーザーのみで実施しなければならない。
(C)
サービスロボットは使用者の使用環境が多種多様なため、メーカーの実施したリスクアセスメントに、ユーザーの使用環境下でのリスクアセスメントを加えて使用しなければならない。特にユーザーの環境下でのリスクアセスメントに重みをおく必要がある。
(D)
サービスロボットは使用者の使用環境が多種多様なため、メーカーが実施したリスクアセスメントで使用が困難な場合は、サービスロボットを使用してはいけない。

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