連載 4肢選択で理解する!サービスロボット安全技術講座

2010.11.10
第2回 サービスロボット安全設計基礎 【設問編】

 【問題作成&解説】
NPO安全工学研究所代表 理事 加部隆史

※回答と解説は末尾をクリックして下さい。

【問1】(リスクベースアプローチ)

RBA(Risk Based Approach:リスクにもとづくアプローチ)による安全設計で示される予防概念を示す内容を、次の中から1つ選べ。

(A)
安全をリスク(確率)にもとづき定量化し、判断するものである。したがってリスクが低い場合、設計対応は必要でない。

(B)
リスクアセスメントを一度実施し、それにもとづいて人への危害を算定する方法。

(C)
危険源(hazard)がどう処理されるかを、機械のライフサイクルを通じで最適化するもので、反復のリスクアセスメントの結果、人への危害が受け入れ可能であればそれをよしとする。

(D)
機械使用者が注意し、 リスクがあるものを回避する手法。

 

【問2】(残留リスク)

安全設計における残留リスクを示す内容を、次の中から1つ選べ。

(A)
リスク低減しようとしても機械の機能が失われてしまうため、重大な危害が想定されていても機能を優先した結果、安全方策を講じないで残ったリスク。

(B)
リスクアセスメントを実施して想定される危害について危険源の処理を行い、人への危害が受け入れ可能の範囲で、機械の機能を発揮するために残されたリスク。

(C)
本来、危険源処理を実施すべきだが、サービスロボットの場合、適切なリスク低減方法がない、あるいはあっても機能損失につながることから、人への重大な危害が残っても仕方ないので、それを残留リスクとして製品を販売する。

(D)
残留リスクは事故が起きてはじめて使用者あるいは社会により判断されるので、メーカーが自己責任で最適設計をしたものがよしとされる。

 

【問3】(合理的代替設計と過失)

安全設計においてRAD(Reasonably Alternative Design:合理的代替設計)と過失の関係を示すものを、次の中から2つ選べ。

(A)
RADはRBAにもとづいて設計者が機械の危険源を適切に処理し、合理的な代替設計がない場合は、費用便益分析にもとづいて残留リスクを定め、たとえ事故が起きても設計者の過失が問われないという考え。

(B)
RADは経済性を第一として安全を実施するが、あまりにも費用がかかる、あるいは機械の機能が損失される場合は、設計者判断で残留リスクを定める考え。

(C)
RADとは、合理的な代替え設計が思いつかなければそれでよしとする考え。

(D)
RADは合理的な代替え設計があったとしても、その実践にあまりにも費用がかかりすぎるために、実施しなくても設計者の過失を回避できる考え。

 

【問4】(技術者倫理)

技術者は人工物をつくり出すことにより、世の中に利益(ベネフィット)とともにリスクを生み出している。技術者倫理を示す内容として適切なものを、次の中から1つ選べ。

(A)
人工物はあくまで社会への利便性を提供しているため、自動車のように、その使用により犠牲者が出ても仕方ない。

(B)
人工物は科学技術の産物であり、機能の反面、それに伴うリスクへの対処を配慮することは本来、技術者の基本的な考えであり、それができるのは技術者しかいない。

(C)
技術者は社会に役立つものを開発・設計・製造するので、それに伴うリスクは設計者でなく使用者が考えるべきである。

(D)
倫理といっても、法律に規定がなければ拘束されることはない。

 

【問5】(サービスロボの安全設計)

サービスロボットの安全設計を示す内容として適切なものを、次の中から1つ選べ。

(A)
もちろん、設計者は絶対安全を目指すべきである。

(B)
たとえ事故が起きても保険さえ準備しておけば、それにより被害者は救済されるので、事故が起きない設計まで実施する必要はない。

(C)
事故が起きても不可逆性を伴わず、早めに回復する程度の危害であれば、それが社会で認められる。

(D)
事故が起きることは好ましくないため、社会的名声を保つために事故が起きないことを最終目標とすべきである。

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