公共/フロンティア

2014.07.28
大林組、災害対応ロボ開発に着手、二次災害のリスク低減に

 大林組は、遠隔操縦タイプの災害対応ロボットの開発に着手した。土砂崩れ現場など危険地所における地盤調査での活用を想定。ロボット本体は、東京電力・福島第一原子力発電所の建屋内調査で実績を上げた、千葉工業大学などが開発した災害対応ロボット「Quince(クインス)」をベースに開発。専用の地盤調査のアタッチメントを装備する。2016年にも試作機を開発し、2018年以降の実用化を目指す。
 
 土砂崩れなどが発生した場合、復旧のため現地調査が必要だが、現場周辺の地盤が緩んでいるため二次災害が起きるリスクがある。開発するロボットは離れた場所から遠隔操作で調査可能なことから二次災害のリスク低減に役立つ。
 
 
 昨年まで、千葉工大 未来ロボット技術研究センター(fuRo)に在籍していた小栁栄次氏が代表を務める移動ロボット研究所、慶応義塾大学と連携。移動ロボット研究所がロボットの製作を、慶大がカメラやヘッドマウントディスプレイを用いた空間認知技術の開発をそれぞれ担当する。
 
 本体の開発ではQuinceの技術を応用。軟弱地盤に対応するため、斜面を水平に横断する「トラバース走行」や、50cmの段差乗越え機能を備える。また、地盤調査のため地面に突き刺して粘着力や内部摩擦角などを測る「貫入コーン」をアタッチメントに採用。1回の充電で3時間程度の連続稼働を目指す。
 ロボットの操作は、中継アンテナや基地局アンテナを経由し、2km程度の遠隔地から行う。ロボットには6自由度の首振り機構に両眼カメラを取り付けた3Dカメラシステムを搭載する。
 
 
 2014年は、ロボット本体や空間認知装置の単体試験を実施し、併行して無線通信装置や貫入試験装置を設計・試作。2015年はロボットと空間認知装置、無線通信装置を組み合わせ遠隔操作の試験を実施。2016年に実際の地盤調査を行える試作機を開発する。
 
 
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