インタビュー

2014.04.07
軍事ロボなど武器輸出新三原則の影響は?左藤章衆議院議員に聞く

 政府は「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を閣議決定した。新三原則は旧三原則を現在の安全保障環境に適合する形に改めた内容。禁輸対象だけでなく、輸出を認める条件も明確化しプロセスを透明化する。これまで例外として認められていた武器の国際共同開発も、三原則の範囲内で参加が可能となる。自民党国防部会長である左藤章衆議院議員に、新三原則の内容や産業界への影響について聞いた(武器輸出三原則とロボットとの関係性の考察の詳細はこちら)。
 
 

satoh_0407.jpg―防衛装備移転三原則のポイントは?

 「これまでは武器や防衛装備の輸出を制限してきたため、どうしても必要な場合は官房長官の談話というかたちで例外化し、対応してきた。ただ、それでは判断基準が曖昧になり得る。新三原則では認めない基準を明確化。認める場合でも国家安全保障会議(NSC)などで厳格な審査し、情報公開も積極的に行うことで手続きを透明化する」
 
―三原則の名称を変更した理由は?
 「武器の輸出だけでなく、建設機械や防弾チョッキなど一般的に武器とされない物も対象になるので“防衛装備”、また、商業輸出ではなく技術を提供する場合もあるので“移転”三原則という名称に改めた。ごまかしで武器輸出を増やそうなどという意図はなく、実体に即したわかりやすい名称とした」
 
―産業界への影響は?
 「これまで日本の防衛産業の市場は自衛隊や防衛省に限られていたが、輸出が認められれば市場が幅広くなるだろう。メーカーの技能継承や、防衛品の民生転用による経済活性化も期待できる」
 
―武器の国際共同開発・生産も進めやすくなります。
 「武器の国際共同開発・生産には2つのメリットがある。1つは共同開発・生産により武器を低コストで購入できること。防衛予算のスリム化の一助となる。もう1つは部品を製造することによる安全保障上のプラス効果。例えば次期主力戦闘機の『F35』もそうだが、共同開発・生産に参加しなければ武器の部品はすべて米国産となるだろう。それでは、いざというときに安全保障が成り立たない」
 
―海外では軍事ロボットも話題になっています。新三原則下では輸出できますか?
 「現在は認めるかどうかの基準もないためNSCにかけることになるだろう。地雷探査ロボットなど攻撃性の薄い物については、同盟国など関係が近しいところには出すかもしれない」 
 
(取材&テキスト作成:日刊工業新聞社 鳥羽田継之)
 
 
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