行政・施策

2013.09.02
文科省・厚労省・経産省の14年度概算要求、手術ロボなど医療分野で2260億円

 文部科学省と厚生労働省、経済産業省の3省が2014年度予算の概算要求に盛り込んだ医療分野の研究開発にかかる要求は総額2,260億円となり、2013年度当初予算額を31%上回った。このうち政府が米国立衛生研究所(National Institutes of Health、NIH)に倣い、2015年前半にも設置する新しい独立行政法人(日本版NIH)に一元化する分は1,382億円に達し、2013年度当初を約37%上回った。3省は日本版NIH創設に先立ち、2014年度予算でガン研究や再生医療の早期実現化などに一体で取り組む。

 日本版NIH関連の1,382億円の内訳は文科省が650億円、厚労省が524億円、経産省が208億円。合計額1,382億円のうち317億円が、政府の成長戦略に関連する「優先課題推進枠」の要求額だった。3省の要求総額2,260億円のうち同推進枠の要求額は487億円。日本版NIH関連予算としてはこれらのほか、政府の総合科学技術会議の下に新設する予算枠「科学技術イノベーション創造推進費」の一部を、予算編成の過程で振り向ける。

 3省連携の取り組みでは、ガン研究で合計211億円要求。文科省の基礎研究と厚労省の臨床研究それぞれの成果を互いに有効活用する。再生医療分野では合計164億円要求し、文科省の基礎研究や臨床応用への橋渡し研究の成果を実践する臨床研究拠点を、厚労省が整備する。要求総額が164億円に上る医療機器開発では、経産省が手術支援ロボットなど次世代医療機器・システムの開発を進め、厚労省が審査の迅速化や安全対策の強化に取り組む。


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