サービスロボット

2013.03.05
筑波大、HAL福祉用を用いた歩行訓練で改善効果を確認

 筑波大学 医学医療系附属病院 リハビリテーション部の江口清准教授らの研究グループは4日、サイバーダインのロボットスーツ「HAL福祉用」を用いた歩行訓練により、約6~9割の患者に改善が見られたと発表した。HAL福祉用を使用すれば効果的にリハビリ訓練できる可能性がある。今後、脳卒中や脊髄損傷を中心に疾患ごとの症例数をさらに増やして、HAL福祉用によるリハビリ効果がどの程度得られるかを明らかにしていく。

hal_0305.jpg 対象は脳卒中、脊髄損傷、運動器疾患、神経・筋疾患、頭部外傷などの疾患を持ち、日常生活で立ったり歩いたりする動作に、他人の助けやつ杖などの補助具が必要とする18~81歳の患者38人。そのうち訓練を完遂したのは32人。
 2010年1月~2012年3月の期間に筑波大と市内の関連施設で臨床研究を実施。HAL福祉用を装着した220分間の訓練を計16回行い、使用前と後の能力を比較した。10mの距離を歩く訓練では歩行速度で約9割に改善が見られ、平均速度が秒速0.52mから同0.61mに向上した。

 HAL福祉用を使って成果を数値で示したのは初めて。江口准教授は「脳卒中の患者に効果がありそうだという道筋が見えてきた。さらに多くの対象を集めて効果を検討したい」と意欲を示す。


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