公共/フロンティア

2013.02.27
千葉工大など、遠隔自動充電システムと除染システム公開、被曝量の低減に

 千葉工業大学と移動ロボット研究所は、「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」(NEDO、2011年度第3次補正予算、予算額9億9,600万円)の成果報告会で、遠隔自動充電システムを公開。小型探査ロボット「Sakura(櫻)」を遠隔操作して自動充電できる様子を披露した(動画写真1)。Sakuraにはプラグイン式自動充電回路と電源ソケットが備え付けてあり、自動充電システム側のコネクタガイドに沿って後進することで接続できる(写真2)。先行投入した「原発対応版Quince(クインス)」ではバッテリーの交換作業に時間を要し、Quinceに触れることで作業者が被曝するという課題を抱えていた。

動画 階段を降下した後、遠隔自動充電ステーションに接続するSakura。グレーチング(鋼材を格子状に組んだ溝蓋)走行のデモを実施した後、接続している。

sakura_pic1_0227.PNGsakura_pic2_0227.PNG

写真1(左)遠隔自動充電システムとSakura。写真2(右):コネクタへの接続の様子(提供:NEDO、千葉工業大学、移動ロボット研究所)

 併せて、Sakura用の遠隔除染システムも公開した(写真3)。除染槽とローラー、出入り用スロープから構成され、自走して除染槽に入り込み、ローラー上を空走することでクローラ表面を洗浄する(写真4)。Quinceのようなクローラタイプのロボットの汚染は、ほとんどがクローラに付着した放射性物質とされており、クローラを集中的に洗浄することでメンテナンスが可能になる。また、洗浄により放射性物質に起因するクローラの経年劣化の低減にもつながる。

sakura_pic3_0227.PNGsakura_pic4_0227.PNG

写真3(左):遠隔除染システムの構成。写真4(右):除染槽にSakuraが入ったところ(提供:NEDO、千葉工業大学、移動ロボット研究所)


【関連記事】
日立、災害現場でも安定した通信が行える高信頼の無線通信システム開発 (2013/02/26)
日立、300mSv/hの高線量率下で利用可能なガンマカメラを開発 (2013/02/26)
東芝、原発の水漏れ調査向け水陸両用移動ロボ公開、操作しやすいHIFも披露 (2013/02/25)
三菱重工、高さ8mまでの高所作業が行える遠隔操作作業ロボ公開 (2013/02/22)
日立、ロボ活用の調査モニタリングシステム開発、ネットワークロボ技術を応用 (2013/02/19)
東電、4足歩行ロボの対応策を公開、2月下旬のベント管の調査に備える (2013/02/01)
東電、東芝の4足歩行ロボットでベント管を調査、漏水は確認されず (2012/12/12)
東電、免震重要棟からロボットを遠隔操作、被曝線量の低減に寄与 (2012/11/29)
東芝、原子炉建屋内の調査や各種作業に向け4足歩行ロボット開発 (2012/11/21)
【追記】サイバーダイン、災害対策用HAL公開、自律制御を中心に構成 (2012/10/19)
千葉工大など、原子炉建屋地下にアクセスできる小型探査ロボを公開 (2012/10/16)
トピー工業のロボットは回収困難、無線通信で救助できず、原発事故調査 (2012/07/13)
東電、トピー工業の探査ロボでトーラス室調査、建屋地下のロボット探査は初 (2012/04/19)
災害対応無人化システム開発プロに日立、東芝、三菱重工、千葉工大など (2012/02/23)




好評連載がついに書籍化!


―東大研究者が描く未来―


国内外の事業例を解説


消費者が描く未来生活を紹介