行政・施策

2013.02.11
内閣府など、研究費の不正を厳罰化、私的流用で10年応募停止

 内閣府、文部科学省、経済産業省など国の競争的資金を扱う8府庁は、2013年度から研究費と研究行為における不正を厳罰化する。不正研究者に対する研究費応募の停止期間を、研究費の私的流用では5~10年に拡大する。准教授や助教の不正では、注意義務がある教授など研究代表者向けの罰則も新設し、最長2年とする。研究費予算として最大規模の文科省の科学研究費補助金(科研費)をはじめ政府全体での対応により、不正防止の効果を高める。

 研究費の不正では、私的流用以外で2~4年だった応募資格停止期間を1~5年にする。内容に応じて幅を持たせる。不正研究者の監督的立場にある研究代表者は、これまで罰則がなかったが、今後は応募停止とする。私的流用は一律10年停止で、実質的に研究者生命が絶たれることになる。
 研究行為の不正(データの捏造や論文盗用など)に関しても、罰則をより具体化。5~7年を基本に、特に悪質な場合は10年、論文の共著者も2~3年にわたり応募停止となる。

 競争的資金の不正罰則は、2005年の総合科学技術会議の指針に沿って関連省庁がガイドラインを策定してきた。文科省では2008年にルールを明確化したが、それ以後も一部(2012年3月公表の中間報告で、1,179機関のうち16人)で不正があった。さらに悪質なケースも出ているため、罰則を強化する。この内容は各府省の2013年度研究公募要項に記すほか、すでに応募を締め切った文科省の2013年度科研費では内定者通知で周知する。


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