インタビュー

2013.01.04
医療機器やロボなど照準絞って「コア産業」を育成する、甘利経済再生相

 第2次安倍内閣は、復活させた経済財政諮問会議と日本経済再生本部の両輪で、日本経済の再生に挑む。その仕切り役となる甘利明経済再生相に成長戦略などを聞いた。

amari_0104.jpg―2013年6月をめどに新たな成長戦略を策定します。
 「重点分野はこれから諮問会議と(再生本部内の)産業競争力会議でいろいろ柱を立てていく。日本が世界に先駆けて取り組んでいる少子高齢化の課題の中で、どのような方向の技術開発や産業育成が必要か。これから同じような問題を抱える先進国にとっても将来の課題になる。それを解決する中核技術に投資し、コアの産業を育てる。基礎研究は国が行い、民間企業が実用化に向けて投資する。それをロードマップとして描いて、政府が毅然たる姿勢で実現していく」

―重点分野のイメージは?
 「少子高齢化の中で活力ある社会を保つためには、創薬や医療機器、ロボット、再生医療などいろいろある。政府が照準を絞って、資金供給や減税、規制緩和など必要なことに取り組む」

―日本経済の再生には中小企業政策も不可欠です。
 「産学官連携の地域版をどうしていくか。地元・神奈川県の研究機関の所長と話をしていた際、中に入っている機器が古く、それを更新する予算取得の機会がないと聞いた。国が直接関わる公設試験研究機関の場合は補正予算などで取りやすいが、地方自治体の抱える機関はどうやって装置全般を更新できるか、いまボールを投げているところだ。地域の中小企業は驚くようなアイデアと技術を持っているが、実用化する手立てがない。(老朽設備を)更新できる予算措置の仕組みを考えている」

―経済再生の一翼を担う日銀との政策協定(アコード)締結の時期は?
 「(1月下旬に)金融政策決定会合があるので、そこでどういうかたちになるかが1つの節目になる」

―消費税引き上げの判断基準は?
 「10月に判断する。4~6月期の数字が中心になるが、雇用の問題やデフレ状況など経済が良い方へ向かっていると総合的に判断できるかが大事だ」

(取材&テキスト作成:日刊工業新聞社 鈴木岳志)


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