行政・施策

2012.01.11
総務省、新事業創出に向けビッグデータ活用の方針を3月に取りまとめ

 総務省は、2020年頃までに重点的に取り組む情報通信技術(ICT)戦略のテーマに、通信網などから集まる大量のデータ〔ビッグデータ(*)〕の活用を選ぶ方針を固めた。情報通信審議会(総務相の諮問機関)のICT基本戦略ボード(村上輝康座長=野村総合研究所シニア・フェロー)が、2012年3月までにビッグデータの活用が生み出すビジネスの将来像や課題などをまとめる。それらをもとに同省の2013年度予算にビッグデータに関する研究開発や新事業創出を支援するための費用を盛り込む。

*:情報システムで生み出される大量のデータ。大量のデータを分析して役立つ情報を取り出し、組み合わせるなどして利用する。量だけでなく、多様な形式のデータを扱い、リアルタイムで処理することが求められる。スマートフォンの普及など通信網に接続する機器が増え、やり取りされる情報の量と種類が急拡大しビッグデータ活用がより重視されるようになった。

 総務省がビッグデータ活用を重点戦略にする背景には、通信網経由でソフトウエアを利用するクラウドコンピューティング、スマートフォンやSNSなどの普及がある。蓄積された大量のデータから個人に合わせた情報提供や広域でのエネルギーの有効利用など、新たな事業の創出により社会の仕組みを変えると期待される。こうしたビッグデータを容易に生成・収集・蓄積・分析する技術の開発と活用を、今後のICT戦略の柱にする。

 総務省のICT基本戦略ボードはビッグデータ利用がもたらす経済効果や、社会をどのように変えるかなどを検討。技術や制度上の課題とその解決のための方策を3月までに取りまとめ、7月の情報通信審議会への最終答申を目指す。政府の国家戦略会議が6月にまとめる「日本再生戦略」にもビッグデータの戦略を反映させる。
 米国の調査機関によると、世界のデジタル情報量は2016年には2011年の約4倍の約8ゼタバイト(ゼタはテラの10億倍)に増える見込み。急速に増えるデータをどのように活用するかが企業の競争力を左右するとされる。

 総務省は2011年2月の情報通信審議会で2020年に向けてICT総合戦略が必要と判断。これに伴い情報通信政策部会で新事業創出戦略委員会や研究開発戦略委員会を設置し、2011年11月に具体的なICT戦略を集中検討するためICT基本戦略ボードを設置して検討してきた。


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