行政・施策

2012.01.14
NEDO、基盤ロボ技術開発プロの事後評価を公開、普及に向けた仕組み必要

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は13日、2008~2010年度実施の「基盤ロボット技術開発用型オープンイノベーション促進プロジェクト」の事後評価を公開し、1つの研究開発項目を除き、プロジェクト全体ならびに各研究開発項目で目標を大幅に達成した。今回は、住宅でのロボット技術の適用に向け、RTミドルウエアをベースに各種要素技術の開発やシステム構築がなされたが、今後のさらなる展開に向け、プロトコルの標準化やオープン化の推進に向けた仕組みや提言がなされるべきとの指摘があがった。また、RTミドルウエアそのものの存続(競争力の維持)に向けた体制づくりの必要性も指摘された。

  同プロジェクトは、2002~2004年度実施の「RTミドルウエア開発」や2005~07年度実施の「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」の開発成果を受け、共通の通信インターフェースとRTミドルウエア上で動作する「基盤通信モジュール」を開発し、これを用いて作成したRTコンポーネント(RTC)を提供することを目的とする。また、RTCを用いて生活環境をロボット化し、生活機能の提供を通じて、住宅におけるロボット技術の適用も模索した(図1)。

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図1 住宅のRT化に向けた住宅システムのネットワーク構成(NEDO公開資料より)

 具体的には、軽量版のRTミドルウエア「RTC-Lite」フレームワークをベースに、基盤通信モジュールおよびRTCと開発ツールを開発。また、これらを用いて自動開閉システム用アクチュエータや住宅向けセンサ類を開発し、住宅システムとして統合することで各モジュールの動作検証やシステム評価を行った。詳細は、NEDO公開資料を参照してほしい(図24)。

 研究開発項目としてあげている「基盤通信モジュール及び開発ツールの開発」と「基盤通信モジュールを用いたRT要素部品の開発」では目標を大幅に達成したとしており、例えば後者では、THKが次世代ロボット向けエンドエフェクタを公開するなど、開発成果のFA用途への事業展開や複数メーカーの機器を接続し、分散制御を可能にしたことを評価した。
 また、住宅システムとしての統合や評価などを行う「RT要素部品群によるRTシステムの開発・実証」は、大幅達成とはならなかったが、目標を達成したとしている。事後評価の議事録では、開発を担当したミサワホーム総合研究所の飯島雅人主幹研究員がホームコントローラ(ホームオートメーション)の標準プラットフォームとして「非常に期待している」とし、また「住宅の住み心地の差別化の一つとして是非積極的に使っていきたい」と述べるなど、ホームオートメーションとしての展開が見込まれることを伺わせた。

 ただ、これに関連すると、新たな住宅サービスの創出・提供に向けサードパーティも広く扱えるような仕組みづくりに加え、プロトコルの標準化やオープン化の推進に向けた仕組みや提言がなされるべきといった課題が指摘された。また、住宅メーカーがコンソーシアムを組み、住宅におけるシステム構築の方向性を検討したり示したりするような取り組みを求める声もあがった。
 RTミドルウエアそのものにも言及もなされ、存続(競争力の維持)に向けた体制づくりの必要性や、その普及に向け、例えば安全性など、既存規格に対する優位性を示せるような特徴付けを行うことの必要性が指摘された。これらの詳細は議事録を参照してほしい。

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図2 研究開発項目1:共通通信モジュールおよび開発ツールの開発(NEDO公開資料より)

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図3  研究開発項目2:共通通信モジュールを用いたRT要素部品の開発(NEDO公開資料より)

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図4 研究開発項目3:RT要素部品群によるRTシステムの開発・実証(NEDO公開資料より)


基盤ロボット技術活用型オープンイノベーション促進プロジェクト」(事後評価)分科会


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