日本ロボット工業会(JARA)は12日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで新年賀詞交歓会を開いた。稲葉善治会長(ファナック社長)は「ロボット市場の裾野拡大、産学連携の強化、国際標準化の推進の3点に取り組む」と基本方針を示した。
稲葉会長は「欧米、韓国、中国が躍進する中、わが国ロボット産業は技術革新による差別化が求められている。しかし、海外に比べて産学連携が見劣りする。いままで以上に強力に推進する」と強調した。また、国際標準化活動では『人との協調動作』(いわゆる「共存の原則」の構築)に関わる安全規格を提案する。
非製造業分野に向けては、生活支援ロボット(パーソナル・ケアロボット)の分野でNEDOプロにて安全規格を構築し、市場の創出につなげる(国際安全規格ISO 13482の発行は2012年12月から2013年以降にずれると見込まれている)。
また、JARAは同日、2012年の産業用ロボット生産額(非会員分を含む)が2011年比8.3%増の6,500億円となるとの予想を発表した。2011年の実績は2010年比8%増の6,000億円超と見られる。稲葉善治会長は「自動車向けが堅調に推移し、中国の金融緩和の効果も期待できる」と成長要因を示したうえで、「7,000億円を新年の夢として目標に掲げたい」とした。
現在、わが国のロボット産業は輸出が7割以上を占める。2011年は円高定着や欧州の財政危機といった厳しい事業環境だったが、年率8%と堅調に推移した。2012年はロボット生産額がピークだった2006年の約90%に回復する見通し。
加えて、JARAでは産ロボ市場の裾野拡大にも取り組むとしており、稲葉会長は「物流や食品、医薬品など新市場を開拓する。産業用ロボットメーカーとシステムインテグレータなどとの連携を強める」と述べた。なお、JARAは2012年4月から一般社団法人へと移行する。
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