新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は19日、「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」の公募を開始した。人が立ち入ることが困難な極限環境下において、探索活動が可能な遠隔操作ロボットに加え、各種モニタリングシステムやマニピュレータ、作業アシストロボットの開発に取り組む。事業規模は9億9,600万円。期間は2012年度末まで。公募の締め切りは2012年1月18日(水)。12月27日(火)に公募説明会を行う。
平成23年度第三次補正予算の枠組みで取り組む。当初は、福島第一原子力発電所の事故処理対応に向け、高線量下で運用可能な遠隔操作ロボットなどの研究開発が想定されていた。企業や大学などの研究機関が技術シーズをもとに、電力会社や原子力プラント会社などと連携して研究開発に取り組む予定だった。ところが、NEDOでは原発関連の研究開発はできないという事情から、福島原発の事故処理対応に限定せず、自然災害や重大事故にも対応可能なシステムの開発を目指すことにした。事故処理対応に転用可能なシステムや要素技術については、積極的に活用する方針を掲げている。
おもな開発内容は、「(1)作業移動機構の開発」「(2)計測・作業要素技術の開発」「(3)災害対策用作業アシストロボットの開発」の3つ。
それぞれに開発項目があげられており、(1)では「小型高踏破性遠隔移動装置の開発」に加え、「通信技術の開発」「遠隔操作ヒューマンインターフェース(I/F)の開発」「狭隘部遠隔重量物荷揚/作業台車の開発」「重量物ハンドリング遠隔操作荷揚台車の開発」の5項目に取り組む。遠隔移動装置の開発ではモックアップなどを用いた試験を実施することを、また、後者の3項目はヒューマンI/Fを組み合わせての開発を、それぞれ要求している。これら全項目を1つの開発グループに委託することを予定している。
(2)では「大気中モニタリングデバイス/水中モニタリングデバイス」「汚染状況マッピング技術」「ハンドリングデバイス技術」の開発を予定。汚染状況マッピング技術は、モニタリングデバイスとの組み合わせにより可視化することを要求。また、ハンドリングデバイス技術の開発では、各種アタッチメントや、(1)で開発する遠隔移動装置との高い親和性を求めている。(2)では開発内容が著しく異なることから、テーマごとに委託することを予定しており、3つの開発グループに委託される。
最後に(3)は、過酷環境下での有人作業に向け、重量物の搬送作業や配管溶接および切断などの工作作業を支援する「作業アシストロボット」を開発する。高温・高湿度、汚染物資雰囲気下でも安定稼働し、かつ生体モニタリングや稼働情報管理が行えることを求めている。作業性を重視しており、移動機構との組み合わせは問わないとしている。(3)の研究項目は1つの開発グループに委託するとしており、同プロジェクトでは計5つの開発グループが取り組むことになる。
2012年1月18日(水)に公募を締め切り、契約・助成審査委員会を経て、2月下旬には委託先を決定するとしている。12月27日開催の公募説明の詳細は、NEDOホームページを参照してほしい。
●「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」に係る公募について
●「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」実施方針
●「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」に係る公募要領
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