安全かつ省エネな自動車走行と高齢化社会への対応を―。
11月30日から公開の「第42回 東京モーターショー2011」(一般公開は12月3~11日)で各大学が最新の自動走行技術を披露する。自律運転(自律移動)に加え、障害物を回避したり昇降場まで自動で迎えに来たり(オンデマンド型自動運転)するといったデモを実施する。かつて、われわれが描いていたような未来社会のイメージに着実に近づいているようだ。
12月1日開催のプレス向けのデモで、慶応義塾大学 大学院政策・メディア研究科の大前学准教授らは、無人の小型電気自動車(EV、トヨタ車体のコムスを利用、写真)が乗り場まで迎えに来て自動走行しながら隊列を組んだり、人が運転する車両に自動で追従したりする技術を紹介した。車体前方に搭載した独SICK製のレーザレンジファインダー(LRF)やGSPなどの外界センサの情報をもとに行う。トラック走行の省エネ化への応用を見込んでおり、大前教授は「実用化された時に世の中がどう変わるかを見たい」と目を輝かせる。
東京農工大学は、こちらも小型EVの前方に付けたLRFにより停止している車両の陰から飛び出してきた人を認識し、通常運転から自動運転に切り替えてブレーキとハンドル操作で回避するデモを実施。ポンサトーン・ラクシンチャラーンサク准教授は「高齢者は警報音や直前の危険に反応しにくいため、サポートが必要になる」と、高齢社会への準備をアピールした。
金沢大学はガソリン車に搭載したセンサやGPSで周囲の環境を把握して自律走行させ、障害物や飛び出しを検知して自動で止まる技術を披露した。菅沼直樹講師は「安全に自律走行できれば、公共交通機関の少ない郊外などで次世代の交通機関として使える」と、有効性を示唆した。
さらに、技術開発と実証試験が進めば、数年後には無人で走る車を街で見られるかもしれない。
【関連記事】
►ZMP、研究開発向けマイクロEVにトヨタ車体のCOMS版を追加 (2011/08/22)
►【追記】ZMP、HIと共同で移動ロボットの制御技術をライセンス提供 (2011/07/26)
►カーロボティクスは高齢者の社会参加の一助となる、東京農工大・永井教授 (2011/04/01)
►ZMP、移動ロボやEV研究に向けロボカーなどのレンタル提供を開始 (2011/03/11)
►東工大、100km/hの速度でも200m先の対象物を検出するステレオカメラ開発 (2011/03/01)
►ZMP、次世代モビリティの研究開発に向け画像処理モジュール発売 (2011/02/25)
►ZMP、マイクロEV公開、高齢者の運転支援などの研究に利用可能 (2011/01/21)
►東大など、オンデマンド型タクシーと人感センサで高齢者支援 (2010/10/19)
►クルマとロボットの技術交流は進むのか? -自動車技術協会と日本ロボット学会、協調を模索-(トレンドウォッチ)


ビジネスライン














