東京電力は5日、11月2日と3日に福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋1階に米iRobot社の軍用ロボット「Warrior(ウォーリアー)」と「PackBot(パックボット)」を投入し、遠隔操作により通路上の干渉物の移動作業ならびに線量測定を実施したことを発表。併せて、Warriorのミッションの様子を動画(動画1、2)で公開した。原子炉格納容器内の圧力を大気圧程度に低減するPCVガス管理システムの設置に向けた準備を進めており、資材搬入のための作業として実施した。同システムの設置により、すでに設置している1号機・2号機原子炉と同様、放射性物質の放出量の低減につなげる。
動画1 Warriorによる3号機原子炉建屋1階での干渉物の移動作業(提供:東京電力)
動画2 Warriorによる3号機原子炉建屋1階でのブラッシング作業(提供:東京電力)
Warriorに搭載したロボットアームにより干渉物を移動したりブラッシング作業をしたりした後、PackBotで線量測定を実施した。ブラッシングは通路上にある小石などを除去する作業で、ロボットアームでプレートを把持して実施した。公開された画像(図1、2)から、Warriorによる作業により資材搬入を行うための通路が確保され、かつ通路上の小石などが除去されたのを確認できる。またPackBotによる作業は、これまでと同様、2台1組で行った。
Warriorによる作業は7月1日に、ロボットアームに集塵ノズルを固定し、真空掃除機と接続した約40mのホースを引き回しながら清掃作業を実施。最大47mSv/h低下した個所が確認されるなど、清掃による除染作業で成果を上げている。Warriorのサイズは900×800×530mm、重量250kg。アームの最大持ち上げ重量は100kg。カメラを4台備えており、作業に同行したPackBotの搭載カメラを俯瞰カメラとして利用することで実施した。
図1 干渉物移動前後の状況1(提供:東京電力)
図2 干渉物移動前後の状況2(提供:東京電力)
なお、10月20日の調査活動で通信不良により2号機原子炉建屋3階でスタックしたままとなっている原発災害対応ロボット「Quince(クインス)」については、11月5日の時点も、その扱いは決定していないという。作業員が3階までアクセスして回収に当たると被曝のリスクが相当高いことから、現在も専門家を交えつつ包括的、かつ慎重に検討している。
●福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋1階ロボットによる通路上干渉物移動ならびに干渉物移動後の線量測定
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