セックは、11月9~12日開催の「2011国際ロボット展(iREX2011)」で、「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」(2007~2011年度、NEDO)で開発した「Android(アンドロイド)OS」端末(Android端末)に対応したRTミドルウエア「RTM on Android」を紹介。Android OS搭載のタブレットPCを用いてロボットを遠隔制御したり(写真左)、センサ情報を収集したり(写真右)するデモを披露した。ロボットの遠隔操作やモニタリングのほか、簡易なM2Mシステムとして産業用ロボットの生産管理に活用することができる。非商用に限り無償での提供を予定する。
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ソフトウエア標準化団体「OMG(Object Management Group)」承認の国際規格「RTC Specification」をAndroid上に実現した。RTC SpecificationとはRTコンポーネント(RTC)のオブジェクトモデル仕様であり、RTミドルウエアを実装するロボットや各種センサと相互運用ができるため、Android端末から、これらを制御したり監視したりすることができる。分散ミドルウエアには産総研が開発した軽量版「CORBA(コルバ)」である「RtORB」を採用した。
デモでは、ロボットの遠隔制御・監視と、センサネットワークの情報表示端末としての用途を提示した。前者は、北陽電機製レーザレンジファインダー(LRF)とカメラを搭載する「インフォーメーションロボット」により侵入者を検知し、Android端末に画像情報などを送信するとともに、端末上からロボットのカメラの角度や方向を遠隔制御できる様子を、後者では、アールティが開発したAndroid対応のI/Oボード「RT-ADK」に接続した温度センサや照度センサの情報を収集する様子を、それぞれ披露した。
簡易なデモではあるが、Android端末をロボット制御コントローラとしても、情報表示端末としても利用できる可能性を提示する内容であり、Android端末の広がりとともに、産業用ロボットの生産管理など様々な用途で活用できると見込まれる。
また、高信頼RTミドルウエアとして「RTMSafety」も紹介した。ロボットの安全認証に関わる安全関連系への実装を想定してもので、機能安全規格「IEC 61508」の開発プロセスおよび技法に従って開発を進めている。
おもな機能には、RTミドルウエアベースのプラットフォームである「LightweightRTC(*)」に準拠して実装した「RTMSafety Package」や、RTCの生存状況を監視する機能を備える「Safety Function Library」、RTMSafetyのプロトコルとCORBAとのプロトコル変換機能を持つ「RTM Safety Bridge」などがある。そのほか、マニピュレータの速度および角度を監視してリレー(電源)をオフする「Monitor RTC」や、人が危険領域に侵入したらリレーをオフする「Camera RTC」、RTCの生存状況のエラーを検出したらリレーをオフにする「Life-State Monitor」がある。
高い信頼性や安全性が要求されるロボットに適用することで、ロボットシステムとして安全認証にかかる期間の短縮およびコストの低減につながる。
現在、高性能CPU向けとしてリアルタイムOS「QNX」対応と、低性能CPU向けとして「μITORN」対応の開発を進めており、2012年度以降には「VxWorks」対応のRTM Safetyの開発を予定する。早ければ今年度末には、IEC 61508の「SIL3(Safety Integrity Level)」に相当するソフトウエア開発プロセスの認証取得も予定する。
*:RTコンポーネントが最低限備えるべき機能を規定したモデル。外部との相互作用を行うポート、ライフサイクルのための状態マシン、実行の主体である実行コンテキストを持つ。静的に構成されるシステムを想定している。
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