パナソニックは10月5~7日開催の「第38回 国際福祉機器展 H.C.R.2011」で、コミュニケーション支援ロボット「HOSPI-Rimo(Remote Intelligence and Mobility)」(動画1)と、ベッドから車椅子へ、車椅子からベッドへと相互に変形・分離・合体ができる「ロボティックベッド」(動画2)の新モデルを披露した。HOSPI-Rimoはネットワークを介しての会話が可能で、遠隔地から介護施設の入所者と対話や病院の入院患者の見舞いに利用することができる。医師と患者間の遠隔医療については、医師法の「対面原則」により離島や僻地を除いて認められていないが、2010年度より厚生労働省で「ライフ・イノベーション」の一環として規制緩和に向けた議論が進められている。こうした動向を見据えての発表とのことで、規制緩和がなされた後に本格展開する。また、米国では遠隔医療ビジネスが進展しており、例えば、米InTouch Health社が全米で350以上(2010年秋時点)の医療機関に遠隔操作ロボットの導入実績を上げているが、米国での販売についてはまだ具体的な検討に至っていないという。
動画1 遠隔地の介護施設の入所者などとの対話を支援する「HOSPI-Rimo」
動画2 電動ケアベッドとの共通モジュール化により低コスト化を図った「ロボティックベッド」
HOSPI-Rimoは、すでに実用化している自律搬送ロボット「HOSPI(ホスピー)」に映像コミュニケーション機能をすることで双方向での対話にした。遠隔制御機能も搭載しており、病院などで面会対象となる人の近くを指定すると自律的に移動したり、随時、遠隔制御に切り換えて遠隔操作したりすることが可能(動画1)。介護施設などの入所者との遠隔地からの対話や、病院の入院患者や施設の入所者などへの遠隔地からの見舞いなどに利用することができる。
パナソニックでは自律移動ロボットの安全性の確保に向け、LED照明による可視光通信の利用を進めている(写真左)。LED照明の点滅パターンから、事前に付与したLED照明のID番号を解析して位置情報を取得し、絶対位置を補正する。階段などの危険地所などの情報も付与しておけば、それに近づかないように制御することもできる。展示会場では天井にLED証明を設置しており(写真右)、デモからは確認できなかったが、位置情報を補正している様子だった。
なお、パナソニックでは仮想壁の設定や危険地所を告げる床面センサのセンシングを含む”三重の対策”により安全性を確保することを目指している。
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ロボティックベッドは昨年、発表した「電動ケアベッド」とのモジュールの共通化により低コスト化およびメンテナンス性を図りつつ、軽量化したのが特徴。また、車椅子ユニットは電動チルト機能を搭載し、チルト姿勢での合体や分離を可能にした。そのほか、車椅子の操作系を従来のパームホールドインタフェースからジョイスティックに、車輪をオムニホイールからメカナムホイールにそれぞれ変更している。
制御系については、細かな改良を施しているが、2009年に発表したモデルをそのまま継承しており、「ホロノミック移動制御」による全方位移動や、仮想ポテンシャル(=場)を当て、その方向への接近を防ぐ「ポテンシャルベースドモーションアシスト制御」を実装している。前者はメカナムホイールを制御することで前後、左右、斜め、旋回動作を可能にしており、後者は、車椅子ユニットのステップ下部と側面後方部に計3台搭載したレーザレンジファインダー(LRF)で障害物を検出し(下写真)、それに仮想ポテンシャルを当てている。デモでは壁に近づかないように制御している様子が伺われた。
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