産業用ロボット

2011.09.21
川崎重工、重量物の持ち運び補助できる装着型ロボット開発

 川崎重工業は、30~40kgの重量物の保持および移動作業の支援に向け身体装着型ロボット「パワーアシストスーツ」を開発したと発表した。腰と膝関節部に計4個の小型モータを内蔵しており、負荷を自動で感知して拮抗する回転力で重労働を軽減する。装着時も未装着時と同程度の可動域を確保している。1~2年内に社内で20kg荷重保持タイプを適用し、実用化する。21日から開催の「国際フロンティア産業メッセ2011」に出展するとしており、 同展での取材を経たのち詳細を紹介する。

kawasaki_0921.jpg 腰部背面にバッテリーとモータ制御装置を装備した。腰部左右側面から2本の脚部が伸びる。スーツの重量は大部分を地面で受けるように設計しており、装着時にスーツの重さをほとんど感じない。
 脚部の長さなど装着者の体格に合わせて調整する必要があるが、スーツは30秒~1分間程度で着脱可能。ワークや工具の移送、保持、組立、加工作業時の苦痛を伴う姿勢保持などで、ロボットやクレーンなどの従来装置では困難な作業に対応することができる。

 川崎重工業は産業用ロボット技術を生かし、作業の効率化および高精度化に向けて数年前から開発に取り組んできた。現在、「初号機の実用化に向けた8合目の段階」(緒方隆昌技術開発本部システム技術開発センターメカトロ開発部部長)とのことで、上肢のアシストに向けてシステムの開発にも取り組む。

 社内では現場で適用したいといった要望が強いため、外販も睨んで完成を急ぐ。産業用ロボット以下の価格でなければ普及は難しいとみており、低価格化にも取り組む。


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