その他ロボット関連

2011.09.14
15年以内に自然に動く機械義肢が実現、IEEEの機械義肢専門家がコメント

 IEEEは、8月31~9月3日開催の国際会議「EMBC2011」でウエアラブル機械義肢の技術および医学的効用を紹介する分科会を開催。機械義肢の専門家たちの間で、脳からの信号で操作するウエアラブル機械義肢により四肢の機能回復が認められており、15年以内に自然に動作するものが実現されるとの見方が示された。また最近は、高齢者の間で血管疾患や糖尿病による切断手術が増加しており、こうした患者のQOL(生活の質)向上に寄与するとの考えも提示された(動画12は関連動画)。

動画1 ウエアラブル機械義肢を脳に直接接続する方法を探った最新研究に関するビデオ(IEEE Spectrum)

 ウエアラブル機械義肢(またはバイオニック義肢)は、四肢を模した構造的かつ神経学的な支援技術により手足を喪失した患者の障害を支援する。患者の感覚器官と接続することにより、慣れ親しんだ本物の手足のような感覚で複雑な作業が行える。
 IEEE のシニアメンバーであり、CBM(Center for Bionic Medicine)の主任およびシカゴ リハビリテーション研究所の切断患者担当主任を務めるトッド・クイケン医師は、「センサフィードバック技術がウエアラブル機械義肢に進歩をもたらした」と指摘し、専門家たちからは今後、電気工学的または機械工学的な観点のもとで効果的に人体と接続するための知識を深めていけば「ウエアラブル機械義肢の制御性能や感触をさらに改善できる」との見方が示された。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)准教授であり、iWalk の最高技術責任者(CTO)を務めるヒュー・ヘル医師は、自らコンピュータ制御による膝および短下肢装具を開発し、登山をした経験などを踏まえて、ウエアラブル機械義肢は「QOLを再び得るための支えとなった」とし、その向上につながる可能性を提供することを証明したと強調。今後15年以内に自然な動き、つまり生物学的な動きを再現する機械義肢が実現されるとの考えが示された。

動画2 新しいウエアラブル機械義腕を発明したディーン・キャメン氏の研究をQ&A 形式で特集したビデオ(IEEE Spectrum)

IEEE Lifescienceポータル

【関連記事】
新潟病院、神経・筋疾患向けロボスーツの開発と治験に向けた取り組み紹介 (2011/03/17)
栗本鐵工所、阪大などと長期安定のMR流体を共同開発、産ロボ部品へ応用も視野に (2009/11/07)
NEDO、福祉用具実用化開発助成金の交付先決定、スマートスーツなど採択 (2009/04/09)




好評連載がついに書籍化!


―東大研究者が描く未来―


国内外の事業例を解説


消費者が描く未来生活を紹介