RT(Robot Technology)要素

2011.08.24
アイ・ティー・ケー、ワイヤ駆動式の5指ハンド開発、2年後めどに販売

 岩田鉄工所の研究・開発チームからなるアイ・ティー・ケーは、ワイヤ駆動方式の5指ハンド「ハンドロイド」(写真は試作6号機)を開発した。航空機部品などで使用される軽金属部品などの採用により軽量ながら耐久性に優れる。データグローブを用いて遠隔操作することで、ボールをはじめ様々なものが把持できる。2年後をめどにデータグロープなどとセットで50万円程度の販売を目指す。当初は研究機関などに向けて提供し、ここでのニーズ調査を経た後、用途に適した構造に改良する。

0824iwata.jpg  電気通信大学の横井浩史教授の研究成果を活用した。各指と親指の付け根部に計6個のサーボモータを搭載しており、これによりワイヤを駆動して5指を制御する。モータにはロボット以外の用途で利用されている市販品を採用。これにより低価格化を可能にしている。
 データグローブは独自開発した。指の各部に搭載した歪みセンサにより指の曲げ(変形)具合を検出して同様にハンドを動かす。筋電位により動作する方法も開発している。

 現段階では具体的な用途は想定していないとのことで、汎用的に使えるよう軽量かつ低価格化を図った。ゆえに「ギフハンド」のように各関節をサーボモータで駆動するのではなくワイヤ駆動を採用した。現在の試作機の重量は740g。遠隔操作による軽作業のほか、例えばマネキンロボに搭載することで手の表情を創出するなど様々な用途を見込んでいる。2年後に計画している販売後は、用途に応じて3カ月ごとに改良していくことを考えている。


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