公共/フロンティア

2011.07.09
東電、線量計測にクインス利用、窒素封入接続個所は作業者が確認

 東京電力は8日、福島第一原子力発電所2号機原子炉建屋内の線量計測に、千葉工業大学などの災害対応ロボット「Quince(クインス)」(写真)を使用したと発表した。先月24日に試みた、建屋地下にたまった高濃度汚染水の採取および水位計センサの投下に次ぐミッションで、2階と3階にアクセスして計測を行った。千葉工大では線量マップの作成に向けたタイプ(Quince6号機)も用意しているが、すでに貸与されている高濃度汚染水の調査に向けたタイプ(Quince1号機)を使用。すでに紹介したように大幅な追加装備がなされており、今回の調査では水位計センサを投下する装置などは不要と思われるが、「これらを取り外して実施したかどうかまではわからない」(東電広報担当)としている。

0709quince.jpg 先月24日に試みた高濃度汚染水の調査は、建屋地下に降下する際に階段の踊り場を旋回できなかったことと、水位計ケーブル送り機構に滑りが生じ、投下が困難と判断されたことから、未達に終わっていた。
 Quinceには1~3号機原子炉建屋地下への水位計センサの投下と汚染水の採取というミッションが与えられており、水位計センサの投下作業については、建屋地下は4区画に仕切られているため、すでに投下されている1区画を除いて計11回行うことになっている。

 また、東電は同日、6日に引き続き、3号機原子炉建屋内で窒素封入のための接続個所の確認作業を実施し、封入予定個所に異常がないうえ着脱が容易な閉止キャップであることを確認するとともに、仮設ホース接続用カプラの仮止めを行った()。

 6日の調査では、米iRobot社の軍用ロボット「Warrior(ウォーリアー)」のアーム先端部にカメラとガンマカメラを搭載し、高所作業車で持ち上げて、約5mの高さとされる接続予定個所を撮影しようとした。ところが、足場などが障害となって十分な高さまで持ち上げられず、状況確認ができなかった。今回の調査では、高所作業車の作業台を鉛マットで遮蔽し、そこに作業者2人が乗り込んで行った(図では7日撮影の写真にWarriorが写っているが、使用していない)。高所作業車の接続予定個所へのアクセスなどは、iRobot社のPackBot(パックボット)で確認しながら行っている。

fukushima0709.PNG

  なお、原子炉建屋内の線量計測に関しては、5月20日に東芝のロボットを用いて1号機原子炉建屋内で実施されている。「原子力防災支援システム」プロジェクトで開発された作業監視支援ロボット「SMERT-M」の足回りを生かしつつ、ガンマカメラを搭載して線量計測を行っている(東電広報資料)。東芝では、そのほか軽作業が行えるようアームを搭載したロボットも準備している。


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