公共/フロンティア

2011.06.27
クインス、24日のミッションは水位計センサの投下に至らず

  東京電力は24日、福島第一原子力発電所2号建屋地下にたまった高濃度汚染水の調査に向け、千葉工業大学などが開発した災害対応ロボット「Quince(クインス)」を投入。ミッションの1つである水位計センサの設置に至らなかったことを発表した。建屋地下に降下する際に、階段の踊り場を旋回できなかったことが原因(写真は、千葉工大内での訓練の様子)。また、水位計ケーブル送り機構に滑りが生じ、水位計センサの投下が困難と判断したという理由もある。今回のミッションに備え、Quinceには大幅な追加装備がなされたが再度、その背景には千葉工大に持ち帰って改良・改造を行わないという方針があったからとされている。これを踏まえると、水位計ケーブルを交換し再度、5号機建屋で操作訓練を積むという対応がなされると想定される。

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  Quinceには、1~3号機原子炉建屋地下への水位計センサの投下と汚染水の採取というミッションが与えられている。これらは別々に行うことになっており、水位計センサの投下作業については、建屋地下は4区画に仕切られているため、すでに投下されている1区画を除いて計11回行う。当初、3号機建屋から投下される予定だったが、2号機建屋から着手された(今回のQuinceのミッションの詳細および、その達成に向けたシステム構成は、こちらを参照してほしい)。

 ミッションの達成に向け、障壁となるのは踊り場上での旋回動作と水位計センサの投下のための位置調整となる(詳しくはこちら)。建屋地下の階段の踊り場のサイズは、幅700(~900)mm×長さ2,000mm程度とされるのに対し、Quinceのサイズは、全長 665(サブクローラ未展開時)mm ×全幅 480 mm×高さ 225 mmもある。踊り場への進入角が適切でないと旋回できないのは容易に想像され、千葉工大内に加え、福島原発に移送後も5号機建屋で操作訓練が積まれたが、訓練通りにはいかなかったようだ。
 また、新品の水位計ケーブルを利用したためにケーブル送り機構が滑るという事象も発生。水位計ケーブルの投下が困難と判断し、24日のミッションは仕切直しとした。

  水位計ケーブルの問題については、東京電力のスタッフがサブクローラの交換作業などの訓練も受けていることを踏まえると、現地で滑りにくいものに交換されると思われる。また、踊り場で旋回できなかった課題については再度、Quinceを改良・改造される可能性が低いことを踏まえると、5号機建屋で操作訓練が積まれると想定される。

 ただし東京電力の広報担当によると、27日時点では再度、操作訓練されるかどうかはわからないとしている。また今回、ミッションを仕切直したことについても、単に踊り場の階段を旋回できなかったからなのか、それとも、5号機建屋での訓練を踏まえ、旋回できる進入角ではないという定量的な判断によるものなのかは不明としている(東京電力の広報担当)。


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