千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター(fuRo)と東北大学、国際レスキューシステム研究機構は、福島第一原子力発電所原子炉建屋への投入に向け改造を進めてきた災害対応ロボット「Quince(クインス)」(写真)が20日午前に福島に移送されると明らかにした。当初、8~9日には移送される予定だったが、東京電力スタッフの操作訓練の必要性や、現地での受け入れ態勢といった事情から10日程度ずれ込んだ。5号機原子炉建屋内で再度、操作訓練を実施した後、1~3号機原子炉建屋の地下に貯まった高濃度汚染水の調査に当たる。まずは3号機原子炉建屋地下に投入されるという。
原子炉建屋地下に貯まった高濃度汚染水の貯水量と汚染濃度の把握に向け、建屋地下への水位計センサの投下と汚染水の採取を行う。システム構成および具体的なミッションは8日付けの記事と9日付けの記事で紹介した通りで、これらには変更はない。
今回のミッションでは線量が低いサービス建屋から操作することになっているが、操縦者は複数枚の化学防護手袋を着用して行わなければならない。このような状態でゲームパッド(動画では2分35秒ぐらいのときにゲームパッドで操作している様子がわかる)による操作は非常に難しく、操作訓練をさらに積んでもらうとともに操作系に改良を加えた結果、福島原発への移送が遅れた。ただ、Quinceのように遠隔操作ロボットは、操縦者の操作技量と判断力を伴ってこそ性能を発揮するシステム構成となっており、より習熟度を高める期間となったと捉えておきたい。
千葉工大などと東京電力との間ではQuinceの貸与契約が交わされており、また、今後の原発災害対応ロボットの開発に向けデータを共有することも確認している。ただし今後、同社をはじめ電力会社による主導で、このようなロボットの開発が実際になされるかどうかは不透明である。
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