京都大学の高橋知之准教授らの研究グループは、自動車で走行しながら放射線量率を測定できるシステムを開発した。搭載する機器は測定器を除くと、弁当箱程度のサイズ。複数台もの自動車に搭載することで一斉に測定することができる。文部科学省が8月までに作成する福島第一原子力発電所周辺の線量マップに活用される。
搭載する機器は、ADコンバータに市販の測定器とノートパソコンを接続した構成。GPSによる位置情報データを通信機器でサーバに送信することで位置情報と線量率を記録し、線量マップを作成する。走行しながら最短で10秒間隔で測定できる。福島県の依頼で行った事前調査を通じて、同システムの有効性を確認した。測定器を除けば10万~20万円程度で機器を揃えられる。
文科省や福島県がモニタリングで使っている専用車は高価で原則、測定するたびに停車する。また、文科省と米エネルギー省が4月に実施した航空機モニタリングは、上空で取得したデータを地上の値に換算する必要があるため精度に欠ける。
同システムを使えば高精度で効率的なモニタリング体制が整えられるため、文科省は福島第一原発周辺の広範な地域を対象にした放射線量マップの作成で、同システムを活用する。研究グループは今後バイクや自転車、徒歩でも活用できるように小型化を進め、自動車が入れない場所でも効率的に測定できるようにする。
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