千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター(fuRo)と東北大学、国際レスキューシステム研究機構が福島第一原子力発電所原子炉建屋内への投入に向け準備を進めているレスキューロボット「Quince(クインス)」が、近日中に投入されることが確実となった。当初、26日には東京電力に引き渡され、福島原発に搬送される予定だったが、大幅な改造に伴う調整作業に時間を要し、投入時期が若干延びた模様。近日中には搬送される前に記者発表会を行う。
Quinceの改造・改良は今回で4度目となる(動画は5月9日公開のもの)。原発建屋内の線量マップの作成に加え、汚染水の採取など軽作業も行う見込みで、これに伴い複数機器が追加装備されているという。いったん原発建屋に投入したQuinceを回収して再度改造するのは難しく、可能な限り機能を搭載しておきたいという東京電力側の意向による。
追加機能の搭載い伴い、サブクローラを変更しているという。Quinceによるミッションでは40度の角度がある階段を走破して上層階にアクセスする予定になっているが、各段のアールが大きく、滑りやすい路面状況になっている(写真、原子炉建屋内の階段を想定した訓練、5月9日公開)。追加装備により重心位置が高くなっていることを踏まえ、グリップ力を増すような変更をしているという。階段をよりしっかり捉えて走破できるようにした。また、ある関係者によると、メインクローラとサブクローラを同期制御することで駆動力を稼ぐという変更も行ったと推測される。
ユーザーインターフェースにも変更を加えており、ミッションに応じて画面を切り替えられるようにしている。通常、画面の切り替えは操作ミスにつながるため、あまりなされる方法ではないが、追加機能の搭載により、このような複雑なインターフェースにせざるを得なかったという。
Quinceをはじめレスキューロボットはオペレータと操縦者が一体となることで機能を発揮するため、複雑なインターフェースは信頼性の低下につながりかねない。東電のスタッフが千葉工大の校内で継続的に操作訓練を行っているが、操作ミスを防ぐという意図もあり、福島原発への移送が遅れたと想像される。なお、今回の改造・改良の詳細は記者発表の後に紹介する。
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