公共/フロンティア

2011.04.12
原発の復旧作業に向け複数ロボによる作業プロセスとしての提案が必須

 東京電力は、これまでに9カ国・21団体から、放射線レベルが高い福島第一原発内の危険区域での作業に向けロボットや無人化施工などの技術支援の申し出を受けたことを明らかにした。ただし、いずれのシステムの何らかのミッションに特化して開発されており、それ単体での運用は困難という。現在は、政府と東京電力の統合連絡本部内のリモートコントロールプロジェクトチームで適用環境やミッションに応じて運用可能なシステムの選定や作業方法、試験方法などが検討されており、東京電力と開発企業との間で調整をしたのちに現場への投入がなされる。

fukushima.jpg  技術支援の申し出を受けた中で、東京大学や産業技術総合研究所、フランスの原子力大手AREVA(アレバ)などから具体的なロボットの提案を受けた。しかしながら、「(各システムを)組み合わせた運用を検討する必要がある。ロボットが単体で来てもらっても現場に投入できない」と、建設部の冨田敦紀部長と話す。
 こうした中で、6日から作業を開始したのが無人化施工システムを利用した瓦礫の撤去作業(写真、東京電力提供)。油圧ショベルやクローラダンプ、ブルドーザ、移動カメラ車など複数の重機で構成され、瓦礫を把持してコンテナに積載し、コンテナを廃棄場所まで運搬している。作業プロセスを考慮しつつ「システムとして提案がなされた」(冨田部長)ことが採用の決め手になったという。

 現在は「(放射線レベルが高い)原子炉建屋内の状況を確認したい」(原子力・立地本部の松本純一部長代理)といったニーズが上がっており、そこに「ロボットの活用を検討している」(同)という。ただ、こうしたミッションを実行するためには、タービン建屋などに大量に貯まっている高濃度の放射線汚染水の除去するのが先決であり、その見通しがまだ立っていない。
 仏アレバからは「現場に行って、汚染水などの液体をサンプリングしてくるロボットが提案されている」(松本部長代理)と明かすが、現時点で「使用台数やオペレータともに未定」(同)という。

 福島第一原発の復旧作業に向け、そこに投入されるロボットなどのシステムには、未知の環境下でありながら様々なミッションをこなさなければならない。それ単体で達成するのは不可能であり、複数システムを組み合わせ、かつ一連の作業プロセスとして提案しなければ投入には至らない。リモートコントロールプロジェクトチームおよびマッチングを担う調整役を中心に、こうした提案が早期になされることを期待したい。

  なお、同チーム内でロボット分野での調整役を担う東京大学の淺間一教授が「対災害ロボティクス・タスクフォース公式ブログ」で原発へのロボットの投入にかかる課題を解説している。整理してまとめられているので参考にしてほしい。


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