NECは、東日本大大震災による被災地の要請を受け、温度変化を可視化する赤外線サーモグラフィシステム21台を無償貸与した。物体から自然に放射される赤外線の強度を解析して温度分布を映像化するシステムで、地震による外壁の剥離やひび割れなど、目視では確認できない構造的な欠損を高精度に確認することができる(写真)。災害復興に向けて懸念される二次災害の防止などへの貢献が見込まれる。
サーモグラフィによる診断は診断時に足場が不要なうえ、安全でスピーディなのが利点。「外壁のひびや剥離は見た目にはわかりにくいが、毀損した部分に空気が蓄積され、温度上昇が発生する。結果、サーモグラフィーの画像上では赤みを帯びるなどの変化が生じる」(NEC)ため、問題の個所をひと目で確認することができる。
開発元はNEC Avio赤外線テクノロジー。もともとは新型インフルエンザの流行時に、発熱疾患の検知システムとして製品化し、国内外の空港などで水際対策で実績をあげた。人だけでなく、建築物の外壁診断や漏水調査などにも役立つことから、保守・保全業務や品質検査への用途を拡大したところ、引き合いが増えているという。被災地の安心・安全を守るシステムとしての活用が期待される。
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