公共/フロンティア

2011.03.18
原子力安全技術センター、福島原発に放射線測定ロボット投入へ

 緊迫が続く福島第一原子力発電所に、遠隔操作により放射線量を測定できる防災モニタリングロボット(写真はモニロボB)が投入されそうだ。ロボットを所有する原子力安全技術センターが東京電力の要請を受けて貸し出した。現場で放射線量の低いエリアを探索し、安全な作業スペースの確保に寄与すると見込まれる。

nuclear.jpg 防災モニタリングロボットは、遠隔操作により最長1,100m離れたとこから情報収集が行えるロボット。放射線即的やガス検知器、カメラなどを搭載しており、被爆や爆発など人が近づけない災害現場周辺まで自走して調査活動が行える。サイズは、800mm(幅)×1,500mm(長さ)×1,500mm(高さ)、重量は約600kg。
  6自由度のマニピュレータを搭載しており、先端のグリッパによるサンプルの採取も可能。可搬重量は約10kg。また、本体上部に設置した3次元距離センサによる地図生成や、それへの測定結果の分布図およびトレンド図の表示も行える。
 同センターが14日から現地周辺でロボットを待機させていたところ、東京電力から「人が立ち入れないところで使いたい」との要請があり16日に貸し出した。

 1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社JOCで発生した臨界事故をきっかけに原子力防災でロボットの必要性が高まり、原子力安全技術センターが開発した。同センターは2台所有しており、もう1台(モニロボA)もすでに現地に向かっている。「訓練での利用はあるが、実際に使われることは初めて」(同センター)という。


【関連記事】
IRSなど、閉鎖空間で活動できるレスキューロボ公開、複数ロボが連携作業 (2011/03/04)
IRS、レスキューロボの標準評価試験法を公開、将来的には調達基準に (2011/01/17)
IRSと千葉工大、東北大、踏破性など向上したレスキューロボット披露 (2010/05/02)
BLオートテック、ドア開閉作業が行えるマニピュレータとハンド開発、レスキューロボ向け (2010/03/05)
IRS、レスキューロボ向けドアノブ開放マニピュレータ開発、簡素な3段式収納型を採用 (2009/11/23)
東京消防庁、新型レスキューロボ公開、危険物の処理から要救助者の救助までこなす (2009/10/23)
テムザックのレスキューロボ、北九州消防局に正式配置、消防ロボの共同研究へ (2009/07/06)
消防研、テムザックの援竜を評価、遠隔操縦を評価しつつも双腕に疑問 (2008/12/08)




好評連載がついに書籍化!


―東大研究者が描く未来―


国内外の事業例を解説


消費者が描く未来生活を紹介