RT(Robot Technology)要素応用

2011.03.02
NEC、PaPeRoを利用した遠隔会議システムを開発

 NECは、遠隔地からロボットを通して会議に参加するシステムを開発した。既存のテレビ会議システムなどを利用したシステムで、テレビ画面の代わりにロボットが遠くにいる人の発言や首を振る仕草などを会議の場で伝える。固定カメラではなく、ロボットの頭部に搭載した可動カメラを通してやり取りするため、会議の参加者とアイコンタクトを取りやすいという。今後、必要な機能を絞り込み、商品化を目指す。

papero0302.jpg コミュニケーションロボット「PaPeRo(パペロ)」を利用した。空間共有の感覚や隣り合ってのやり取りといった、テレビ画面では伝えられないノンバーバル(非言語)コミュニケーションを重視した。
 会議室にPaPeRoを置き、ユーザーは遠方からパソコンで接続する。将来的には次世代移動通信規格「Long Term Evolution(LTE)」などの高速通信を用いて、携帯端末でも利用できるようにする。ユーザーは、会議の資料や対話相手をロボットのカメラを操作して確認。音声とロボットの顔の動きやアクションを使って意図を会議の参加者に伝達する。
 NECによると、社内の実証実験を通じて「テレビ会議より話を聞きやすい」「自然に会話できる」などの効果を確認したという。また、場所を選ばず参加できる利点もある。

 インターネット経由で情報処理サービスを提供するクラウドコンピューティングを利用して使い勝手や回線の品質向上なども適時できるようにする。異なる場所にある複数台のPaPeRoを操作すれば、会議以外にも無人店舗や案内などの一元管理も行える。出張費用の削減や時間の節約、情報共有の効率化につながる。ロボットを用いた遠隔コミュニケーションの研究は数多いが、会議向けのシステムは珍しいという。


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