ロボナブル 2009年 11月特集
2009国際ロボット展(iREX)プレビュー注目製品&サービスを総ざらい!
4.ビジネス推進協議会ビジネスマッチングゾーン
●JA三井リース ●スキューズ ●ゼットエムピー(ZMP)
●トピー工業 ハイボット 11/10up  

小間番号SR3-8 ハイボット、超高圧送電線の点検ロボ出展、人間と同等以上の作業能力を紹介

 ハイボットは、関西電力や東京工業大学の広瀬・福島研究室などと共同開発した、遠隔操作により超高圧送電線の外観点検を行う活線点検ロボット「Expliner(エクスプライナー)」を出展する。独自開発したバランス制御システムにより、電線間隔を保持する径間スペーサや、鉄塔から電線を支持する懸架がいし装置などを回避しながら複数の電線径間を連続移動して点検する。人間と同等以上の作業能力を有しており、その導入により点検作業に当たる1チーム6人構成を4人構成に低減することができる。約3割のコスト削減が見込まれている。

 Explinerは、走行用車輪となる前後プーリ、これらを連結するベース、下部を構成するマニピュレータ、バッテリーやCPUなどを搭載するカウンターウェイト、上線用および下線用電線点検センサ、操縦用アイカメラなどから構成される。プーリとマニピュレータの両端には駆動モータが連結されており、360°の回転運動が行える。走行状況に応じてカウンターウェイトを移動・固定させて全体のバランスを保持しながら走行したり、カウンターウェイトを前後に移動させてスペーサや懸架がいし装置を乗り越えたりする。これをバランス制御システムという。
 また、活線状態の超高圧送電線で正常に動作できるよう、CPUおよび配線類を金属泊でシールドするとともに、一時的なアーク放電に耐えられるようプーリに中抵抗の導電性ゴムを蒸着している。

 懸架がいし装置の乗り越えは、次のような手順で行う。まず、それに近づくとカウンターウェイトを後方に移動して前プーリを持ち上げる。前プーリを90°回転させてExpliner前部を回転し、懸架がいし装置を回避しながら前進する。次に、前プーリを回転して電線位置に戻し、カウンターウェイトを中央まで移動すると前プーリが再び電線に乗る。そして、後プーリについても同様の順序で動作させることで、懸架がいし装置の乗り越えが完了する。
 このような動作により複数の電線径間を連続で点検することができ、人間と同等以上の作業能力を確保している。人間の作業能力は速度毎分20m、登逆能力30°が目安とされるが、最大毎分28m、登逆能力30°を実現したことを試験走行で確認している。また、シールド対策によりロボットの動作に不具合がなかったことも確認している。

 展示会では、安全の問題上デモはなされないが、このような乗り越え動作を可能にしたバランス制御システムの詳細を見ることができる。なお、Explinerの開発には、かんでんエンジニアリング、ジェイ・パワーシステムズ、電力中央研究所も参画している。