ロボナブル 2009年 11月特集
2009国際ロボット展(iREX)プレビュー注目製品&サービスを総ざらい!
3.サービスロボットゾーン(SR)
ALDEBARAN ROBOTICS
11/18up
Willow Garage 11/24up 神奈川県/かわさき・神奈川
ロボットビジネス協議会(NEC)
 11/18up
近藤科学 11/24up 大田区産業振興協会(ハイボット)
11/10up
北九州産業学術学術推進機構
11/16up
ゼネラルロボティックス 11/16up ●大韓貿易投資振興公社(KOTRA)
WEROBOHAGISONICYujin ROBOT) 11/24up
NEDOIRS11/24up
富士重工業 11/24up 富士通研究所 11/17up ロボット産業振興会議 11/13up
●ロボットラボラトリー11/10up
フィグラ、東洋理機工業) 
   

小間番号SR2-21 米Willow Garage、プラットフォームロボ「PR2」を使ったデモなど披露

 米Willow Garage社は、プラットフォームロボット「PR2」のヘッドや手、足を使ったデモや、高速移動が可能なヘッドとロボット向け基本ソフト「ROS(Robot Operating System)」を使った3次元認識(動画)を披露するほか、PR2無償プログラムに関する共同研究の個別面談に応じる。

 同社は、ROSをオープンソースで開発・公開し、それを使ったロボットプラットフォームをPR2として世界の研究期間に無償提供しようとしている。ロボット開発のオープン化を促す取り組みであり、民生用ロボット市場を喚起する画期的な試みとして注目されている。

 4段階の目標を掲げており、第1段階は1日に3.14kmを2日間連続で自律走行することで、すでに達成している。第2段階は、1時間以内で10のドアと電源プラグの差し込みを行うことで、これも達成している。現在は第3段に差し掛かっており、出荷に向けてソフトウエアおよびハードウエアの完成度の向上や、ドキュメントおよびユーザーとの情報共有基盤の整備に取り組んでいる。これを達成した後は、第4段階として外部の研究機関に無償で10台を出荷する予定でいる。

小間番号SR2-32 富士重、CADと連携可能な走行プログラム自動生成システムや薬剤注入ロボ、新型清掃ロボ披露

 富士重工業は、CADとの連携により清掃ロボットの走行プログラムを自動的に生成できる「走行プログラム自動生成システム」(写真は清掃ロボット)を出展する。

 開発したシステムは、「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト(移動知能)」(NEDO)で取り組んでいるオフィスビル清掃ロボット用RTC化(RTミドルウエアによるコンポーネント化)の成果の1つ。経路地図にもとづいてRTCを選択すればプログラムが生成される「対話方式」をすでに開発していたが、新たにCAD図面との連携機能を開発することで自動化を図った。
 CAD図面に清掃エリアと清掃開始地点および終了地点を入力するだけで自動的に生成される。20~30分程度で自動生成され、走行プログラムの作成にかかる作業工数は90%削減されたという(同社調べ)。また、入力作業がなくなるため人的ミスがなくなり、走行プログラムの品質および信頼性の向上にもつながる。

 2012年以降には清掃ロボットに基本的なRTCを実装し、走行プログラム自動生成システムおよびプログラム管理機能をユーザー(清掃事業者)にライセンス販売することで、清掃事業者が任意に経路変更を行えるようにすることを予定している。展示会では、対話式およびCAD図面連携機能の両方を出展する。

 また、「次世代園芸ロボット技術導入検証事業」(農林水産省)で取り組んだ「薬剤注入ロボット」も出展する。土壌消毒に使用する薬剤を自律走行して自動的に薬剤を注入するもので、レーザ三角測量によりビニールハウス内での位置や方向を認識し、状況に応じて自律走行を行う。危険を伴う薬剤散布時の農作業者の安全性の確保や作業の大幅な省力化が期待される。会期中には、柔らかな土壌の上でも自律走行が行える様子を披露する。
 そのほか、開発中のオフィス専用部の清掃作業が行える新型ロボットシステムの発表も予定している。

小間番号SR3-4 NEDO、知能化プロとロボ要素技術開発プロの成果公開、知能化モジュールの一覧も配布予定

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2007年~11年度実施の「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」と「2006年~10年度実施の「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」の両成果を紹介。今後5年以内に実用化が予定されている計10種類のロボットおよび知能化モジュールの展示やデモを実施する。
知能化モジュールは、前者プロジェクトにてRTミドルウエアのフレームワークによりソフトウエアコンポーネント化したもので、ほかの知能化モジュールも合わせて一覧表にまとめた冊子の配布が予定されている。おもな展示内容は、以下の通り。

■次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト>
・ロボット知能ソフトウェアプラットフォーム(産業技術総合研究所ほか)
・プラットフォーム検証用知能ソフトウェアモジュール(同上)
・セル生産用知能ソフトウェアモジュール(IDEC)
・動的視覚認識に基づく移動知能ソフトウェアモジュール(富士通ほか)
・視覚に基づく移動・作業知能ソフトウェアモジュール(奈良先端科学技術大学院大学ほか)
・搭乗型移動ロボット用知能ソフトウェアモジュール(芝浦工業大学ほか)
・移動ロボット用自律機能知能ソフトウェアモジュール(セグウェイジャパンほか)

■戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト
・洗濯物ハンドリングロボットシステム(プレックス)
・公共空間向け全方向移動自律搬送ロボット(村田機械)
・被災建造物内探査群ロボット(国際レスキューシステム研究機構ほか)


小間番号SR3-4 IRS、新開発のレスキューロボ向けドアノブ開放マニピュレータを披露(NEDOブース内)

 国際レスキューシステム研究機構(IRS)は、被災地での救助活動を支援するレスキューロボット「UMRS2009(Utility Mobile Robots for Search2009))」に搭載して使用するドア開放用マニピュレータを出展。階段昇降やドア開放などのデモを披露する。

 出展する新開発のマニピュレータは、電動ハンドと3段式収納型マニピュレータから構成。ハンド内部には小型カメラを内蔵しており、これで捉えた映像をもとに位置決めをしてドアノブを把持し、旋回させてドアのクラッチを解除し、UMRS2009本体の前進力でドアを開放する。引きドアの場合は、電動式吸着機構によりドアを吸着把持し、UMRS2009の後進力でドアを開放する。LED照明も内蔵しており、暗闇でも作業が行える。
 マニピュレータ本体は、収納時の192mmから最大起伏時の1,020mmまで伸縮することができ、要救助者を救出するためのドアの開放作業や危険物の取り扱いに加え、起伏させることにより高い視点からの点検作業にも対応できる。また、軸構成を変更すれば、高精度が不要な簡易的な作業もこなせるという。

 IRSは、2006年~2010年度実施の「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」(NEDO)の「特殊環境用ロボット分野 被災建造物内移動RTシステム」にて、神戸ラボラトリーを中心に、神戸市内の企業と共同でマニピュレータを含むUMRS2009の開発を進めている。

小間番号SR3-10 近藤科学、KHRシリーズの最新機を出展、新型サーボにより軽快かつ安定な歩行

 近藤科学は、6月に発表した同社の「KHR」シリーズの新版「KHR-3HV」を出展する。同社にとって3年ぶりの新作となる同シリーズは、サーボアームおよびフレーム設計、メインCUPボード、サーボモータを刷新した。

 まず、サーボには最大トルク14kg・cmの「KRS-2552HV」を採用し、軽快かつ安定した歩行を可能にした。出力軸をボールベアリングで支持したオールメタルギヤを使用しており、滑らかで力強いモーションを再生する。シリアル接続が可能で、デイジーチェーン接続でリード線の煩雑な取り回しを軽減した。
計17個のサーボを実装し、上腕・下腕、股関節と腰にあらかじめダミーサーボケースを配置。ユーザーは追加サーボを購入し、換装するだけで軸の拡張が行える。

 また、マイコンボードには新設計となる「RCB-4HV」採用。ICS3.0モジュールを制御でき、KRS-2552HVとの組み合わせでは最大1.25Mbpsの高速な通信が行える。モーション再生時のサーボ位置データの送信を行いつつ、接続した対応機器側からフィードバックを受け取りも実現している。

 サイズは、401.05(高さ)×194.4(幅)×129(厚み)mm、重量約1,500g。自律ロボットへの拡張性を高めており、ホビー用途に加え、学校教育や企業研修の教材としても活用することができる。

小間番号SR3-7 Yujin Robot、新型清掃ロボやネットワークロボ出展、幼児教育での採用が進展〔大韓貿易投資振興公社(KOTRA)内〕

 韓国Yujin Robot社は、新開発のロボット掃除機「Plusα(プラス・アルファ)」やネットワークロボット「iRobiQ(アイロビQ)」を出展する。

 Plusαは、低価格化を図りつつ吸引力を向上したのが特徴。二重ブラシと高い真空機能によるもので、また、抗菌フィルターの搭載により清掃後のホコリの発生が極めて少ない。遠距離自動充電機能や予約設定機能を備えるほかバッテリー交換も容易で、使い勝手を高めている。

 iRobiQは、ネットワークを介して各種サービスを提供するロボット。家庭向け自動化サービスや幼児教育サービス、各種案内サービスなどを提供することができる。
 最近は、幼児教育サービスの有用性が認められ、教育機関での採用が進展。小さな子供たちと学習したり遊んだりする教育補助としての地位を高めている。童話や動揺を話したり、幼児教育コンテンツや英語コンテンツを配信したりするほか、カメラ機能やスケジュール管理機能などを備える。

小間番号SR3-7 WEROBO、専門サイトWEROBOを紹介、教育に使える紙ロボも披露〔大韓貿易投資振興公社(KOTRA)内〕

韓国WEROBO社は、同社が運営する「ロボットモール」と「ロボットコミュニティ」を融合した専門サイトを紹介する。
 ロボットモールは、ロボット関連製品を一堂に収集しており、製品動向のリサーチに役立つ。また、オークションシステムも備えており、同システムを通じて、様々なロボット製品を比較・分析、購入・売買することができる。ロボット専門のオークションは世界初という。
 ロボットコミュニティでは、韓国ではロボットの7大技術とされるセンサ、ソフトウエア、ハードウエア、認識技術、充電技術、デザイン、無線技術別に、技術動向および製品情報を把握することが可能。会員になれば、会員同士での情報交換や技術および制御プログラムの交換などが行える。

また、2009国際ロボット展では、紙ロボット「Hubo(ヒューボ)」(写真)も紹介する。Huboは韓国国内ではホンダの「ASIMO」と双璧とされる、韓国科学技術病が開発したヒューマノイド「Hubo」をモチーフにした教育用ロボット。素材には発泡剤のスタイロフォームを使用しており、90分程度で組み立てることができる。製作を通じて、子供たちにロボットの基本機能を伝えることができる。

小間番号SR3-7 HAGISONIC、知能ロボ向け超音波センサ、位置認識センサ出展、位置認識センサは韓国の知能ロボの9割が採用〔大韓貿易投資振興公社(KOTRA)内〕


写真1

写真2

 韓国HAGISONIC社は、知能ロボット用超音波距離センサモジュール(写真1)と位置認識センサモジュール(写真2)を出展する。

 前者の「AniBat(アニーバット)」は、圧電タイプの超音波センサモジュール。走行時の物体認識に適しており、障害物までの距離や位置をリアルタイムで計測することができる。また、既存の超音波センサと比較して、より少ない搭載数で幅広く物体を認識することができる。

 後者の「StarGazer(スターゲーザー)」は、天井に設置したランドマークに赤外線を照射することで、それとの相対位置および方向を検知する。搭載した赤外線プロジェクターから照射した赤外線が、赤外線反射物質で構成されるランドマークに反射すると、センサモジュール内のレンズにより映像として入力され、これを分析することで検知を行う。ランドマークは位置および方向がわかる特殊な配列のIDを備えており、広大なエリアの移動にも活用することができる。韓国の知能ロボットメーカーの9割が採用しているとされ、最近は、物流倉庫や製造工場、病院などで使用する無人搬送車(AGV)のガイダンスとしての用途が注目されている。
  そのほか、超音波センサを駆動するためのASICチップ「UltraSoc-1T1R」も出展する。

小間番号SR2-12 アルデバラン、研究・教育用ヒューマノイド出展、自律的なインタラクションなどを披露

インタラクションの研究用途に適したヒューマノイド 「NAO」 ("NAO : Autonomous and programmable humanoid robot from Aldebaran Robotics company ")

 仏アルデバランロボティクス(Aldebaran Robotics)社は、研究・教育用ヒューマノイド「NAO」を出展する。
 NAOは、全身25自由度を有する人型ロボット。米AMD社の500MHzのCPU「Geode」搭載のオンボードCPUに加え、視覚センサやスピーカなどを搭載する。画像処理や音声処理などができ、インタラクションの研究用途に活用することができる。
 自律型ロボットによるサッカー競技「RoboCup」にて「RoboCup Platform league」標準機として認定されおり、すでにワールドワイドで300体以上を販売している。また、国内で研究・教育用途で多用されている富士通オートメーションの人型ロボット「HOAP-3と同等の機能ながら、約12,000ユーロ(約180万円前後)の低価格で販売されていることでも人気を得ている。

 Linuxのほか、WindowsやMac OSからでもプログラミングをしたり制御したりできる。またオープンフレームワークを採用しており、実装した分散ソフトウエアモジュールの協調制御が可能。ユーザーはソフトウエア開発環境「Choregraphe」を介して、C++によるプログラミングまたはスクリプト言語により制御することができる。
 ハイエンドユーザーに向けてはAPIも用意しており、これを介してセンサやアクチュエータなどの下層レベルにアクセスしたり、ユーザーが作成したソースコードに入れ替えたりすることもできる。また、米Microsoft社の「Microsoft Robotics Studio」やスイスCyberbotics社の「Webot」などのシミュレータを用いて動作検証を行うこともできる。

 「2009国際ロボット展」では、自律的なインタラクションに加え、上述のような各種機能を有するChoregrapheを通じたプログラミングによる高い動作性などを披露する。

小間番号SR3-6 NEC、コミュニケーションロボ・PaPeRo出展、有償での貸し出しなどに対応
  (サービスロボットゾーン/かわさき・神奈川ロボットビジネス協議会ブース内)

 NECは、コミュニケーションロボット「PaPeRo(パペロ)」を出展。円滑なインタラクションの披露を通じて、有償での貸し出しや各種イベントへの派遣などビジネスの拡大を図る。

 PaPeRoは、人間の視覚や聴覚、触覚に相当する各種センサ情報をもとに、コミュニケーションができるロボット。頭部に搭載した2つのCCDカメラを通じてステレオ視覚認識処理を、頭部や襟周辺に搭載した6つのマイクを通じて音声認識処理や音源方向の検出を行い、また、頭部や胴体に複数個搭載したタッチセンサなどにより触れられたことを検知する。口に相当するスピーカも搭載しており、これらの機能により、人と対話をしたり人を識別したりすることができる(最近の検証内容はこちら)。
 超音波センサやバンパセンサも搭載しており、ステレオ視覚認識処理の情報を組み合わせることで障害物を検知し、衝突を回避することができる。

 また、無線LANを内蔵しており、パソコンで操作をしたりパソコンで入力した言葉をPaPeRoに発話させたりするなど、遠隔地から指令を送ることができる。さらに、実装したクイズやゲーム、ダンスなどの各種コンテンツを楽しむこともできる。

 有償での3年間の貸し出しを始めており、専用の開発環境を利用することでロボットの応用開拓や実証実験、試作・評価に利用することができる。開発環境には中高生レベルでも利用できるビジュアルエディタや本格的なプログラミングが行える開発ツール群が用意されており、様々な利用方法を検証することができる。自宅での高齢者の見守りや企業での受付案内、学校でのグループワークの教材としての用途が検証されている。
 また、有償でのイベントへの派遣も行っており、オペレータを同時に派遣する各種プランを用意している。

小間番号SR3-1 富士通研、ロボ用画像処理モジュール出展、3次元位置や動きの計測、パターン認識が可能


写真1

写真2

 富士通研究所は、サービスロボット「enon(エノン)」(写真1)とロボット向け画像処理モジュール(写真2)を出展する。

 enonは案内・誘導や搬送、巡回・見回りなどが行えるロボット。片手で0.5kgまでの重量物を持ち上げることができ、胴体部の荷台に10kgまでの荷物を積載することができる。また,無線LANを使用したネットワーク連携機能によりサーバとの情報のやり取りや、外部のパソコンからの制御、遠隔対話などができる。
 2006~07年の「サービスロボット市場創出支援事業」の受託を機に、2007年7月よりイオン与野SCにてenonの試験運用を開始。2008年12月からは胸部のタッチパネルに加え、新たなインターフェースとして音声認識機能を追加することで、音声認識とタッチパネルとの連携による施設や商品検索を可能にしている。

 画像処理モジュールは、3次元位置や動きの計測、パターン認識などロボットの視覚認識に必要な機能を備える。2005年~07年の「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」(NEDO)で開発したステレオビジョンLSIを搭載する。パターンマッチング処理や特徴点抽出処理、フィルタリング処理、カラー処理を実行する演算回路と、画像データ管理、外部プロセッサインターフェースを1チップに内蔵しており、これにより2,400個所の領域からの特徴点抽出とオプチティカルフローによる動きベクトル検出と奥行き検出を31ms(ミリ秒)で処理できる。
 またパターンマッチング性能は、テンプレート画像サイズ8×8画素、探索範囲32×32画素の条件下で10.2μs(マイクロ秒)を実現。物体の3次元位置や動きの計測、パターン認識をリアルタイムに処理することができる。

 サイズは120×100×40mmと小型で、13Wの低消費電力を実現しており、小型ロボットへの組み込みが可能。また、指定した動きの抽出や3次元計測をはじめとする画像処理ライブラリやサンプルプログラムが提供されるため、画像処理アプリケーションを任意にプログラミングできる。
 ロボットの視覚認識での用途を見込むが、監視用途も想定しており、データセンターの入退室管理や手の動きをはじめとする行動把握などでの利用を見込む。「2009国際ロボット展」での出展を通じて用途拡大を図る。

小間番号SR2-27 北九州産業学術推進機構、検査ロボなどを出展、独自機構により悪条件下でも検査可

 北九州産業学術推進機構(FAIS)は、工場内配管検査ロボット「エルボマスター」と下水道管渠(かんきょ)検査ロボット「ハイパーもぐりんこ」(写真)など計9品目を出展する。

 いずれのロボットも、FAISロボット開発支援室が研究開発に参画し、地元企業が製品化したもの。
 エルボマスターは、3つの台車が突っ張り合って移動する特殊な機構の管内検査ロボット。全車輪が90°可動のステアリングとなっており、その場で旋回や螺旋走行、障害物を回避しながら走行できる。搭載したCCDカメラにより配管内の割れや腐食、減肉などの状態を確認することができる。2010年度からの販売を予定する。開発は、新日本非破壊検査が担当した。

 ハイパーもぐりんこは、「ハ」字の型に配置したクローラにより配管内を駆動するロボット。これにより管内の直進走行性および損傷個所での走行性に優れ、悪条件下でも信頼性の高い検査が行える。
 スタンドアローンで扱えるため、例えば下水管入口にセットをし、あとは出口で回収するだけで検査を終えることができる。また、44万画素CCDカメラによる映像はSDカードに保管でき、パソコン上での自動解析や報告書作成も容易に行える。取り扱いに優れ、2007年夏の発売開始以来、すでに60台を販売している。開発は、石川鉄工所が担当した。
 「2009国際ロボット展」ではデモを通じて、さらなる用途拡大を目指す。

小間番号SR2-18 ゼネラルロボティックス、リハビリ体操補助ロボ出展、新開発のサーボモータモジュールも展示

 ゼネラルロボティックス(GRX)は、産業技術総合研究所、茨城県立健康プラザと共同開発した介護予防リハビリ体操の指導士を補助するロボット「たいぞう」を出展する。
 たいぞうは身長70cm、体重約7kg。全身26自由度からなり、椅子に座って行う体操を中心に約30種類の介護予防リハビリ体操が行える。新開発のサーボモータモジュールと軽量・高剛性の板金構造体との組み合わせにより、体操に必要な動作を安定して行えるようにした。

 サーボモータモジュールは、出力軸の軸受を両持ち構造にし、高剛性の構造で支持したのが特徴。小型のサーボモータモジュールでは珍しい、デジタル入出力とアナログ入力のインターフェースを備えており、直接センサを接続することができる。
 構造体は、素材配置の適正化と閉断面の活用により薄板板金構造でありながら高剛性を実現。身長70cmと比較的大きなサイズのロボットでありながら、安定化した動作を可能にした。

 音声認識には、オープンソースの音声認識エンジン「Julius」を採用。RTコンポーネント化したロボット用対話フレームワーク「SEAT」「SAT」の動的な認識モデルの切り替え機能との組み合わせにより柔軟な音声対話を実現。約30種類の体操の再生制御を可能にした。簡単なやり取りをすることもでき、体操の開始前や合間などで場を和ませることも期待される。

 「2009国際ロボット展」では、時間を区切って体操のデモの実施を予定する。また、たいぞうに組み込まれているサーボモータモジュールも展示する。

小間番号SR2-26 ロボット産業振興会議、会員企業の各種ロボ出展、プチ・ロボキャッチャーなど出展

 九州の産学官で組織するロボット産業振興会議は、会員企業が開発した各種ロボット技術を紹介する。メカトラックスのヒューマノイドを使ったクレーンゲーム機「プチ・ロボキャッチャー」や、2010年度の製品化を目指すロジカルプロダクトの生体情報計測センサ、JAPAN ROBOTECHが早稲田大学の高に研究室と共同開発している教育用倒立振子ロボットなどを紹介する。

 プチ・ロボキャッチャーは、先行発売した「ロボキャッチャー」の小型・低価格化し、子供も楽しめる仕様にしたもの。汎用部品の採用や設計変更により、既存のクレーンゲーム機と同等レベルの価格を実現している。昨年は、福岡県による平成20年度の公募事業「ロボット開発技術力強化事業」の枠組みで、九州工業大学とともに空間認識・動作支援システムの開発に取り組んでおり、その実装を試みている。

 システムは、おもに筐体上部に設置した空間認識カメラと、マーカとなるLEDを実装したロボットから構成される。得られた画像は、ロボットや景品などオブジェクトと背景との切り分け・エッジ抽出、ノイズの除去、マーカの検出を経て、ロボットの位置および姿勢の推定を行う。ロボットの座標および方向を把握することができるため、特定エリア内にある景品の自動片付けや、来場者に向かって手を振るといったデモが行える。
  また、推定した座標および方向に動作補正をかけることで、直進性を維持しながらロボットを安定して歩行させることができる。操作性の向上にも寄与しており、2009国際ロボット展では楽しみながら体感することができる。

小間番号SR2-14 ハイボット、ヘビ型ロボットの改良モデル出展、狭所などで他のロボが行えない動作が可能

 ハイボットは、東京工業大学の広瀬福島研究室で開発されたヘビ型ロボット「ACM-Rシリーズ」の第3次モデル改良機「同R3n」を出展する。多数の関節をつなぎ合わせた、独特の細長い身体構造により様々な動作が行え、災害現場や細い配管などの狭所でも移動することができる。関節数の変更などカスタム開発・販売に対応する。

 ACM-R3nは、縦に曲がる関節と横に曲がる関節が交互につながって構成されたヘビ型ロボット。各関節は曲がることしかできないものの、多数の関節を巧みに操ることで様々な動作を可能にしている。例えば、横に曲がる関節を用いて、波のようにくねらせて地面を蹴ることにより、ヘビのように前進することができる。また、縦に曲がる関節を用いることで、ヘビが頭を持ち上げるように3次元的な動きができる。さらに、両方の関節の動きを組み合わせることで、本体を斜めに曲げ、寝返りを打って転がるような蛇行曲線を描く動作も行える。搭載する関節数は増減できるうえ、センサ類を搭載することもできる。

 このような多数の関節を組み合わせた細長い身体構造でありながら、多様な動作を生み出すようなものを「索状能動態(Active Cord Mechanism:ACM)」、または「超冗長ロボット」という。狭所でも動作できるため、他のロボットには困難な災害現場や配管検査などで与えられた役割を果たすことが期待されている。

 会期中は、30分ごとに実施する同R3nの実動デモを通して、上述の動作の詳細が確認できる。そのほか、レスキュー用クローラロボット「HELIOS(ヘリオス)」も展示する。また、ロボット制御用に最適な小型マイコンボードやDCモータ、ブラシレスDCモータ用モータドライバなど、小型且かつ高性能なメカトロニクス機器も展示する。学術分野で実証されたロボット研究と周辺機器研究の開発成果の実用化を推進する同社の姿勢を示す。

小間番号SR3-3 フィグラ、自律移動型の多目的ロボ出展、清掃、防犯、受付案内タイプを披露

 フィグラは、自律移動型の多目的ロボット「F.ROBO(エフロボ)」シリーズを出展する。作業ユニットの入れ替えにより様々な用途に利用できるのが特徴で、11月より提供を開始する清掃タイプ「同CLEAN」のほか、防犯用途向けの「同SECURITY」や受付案内用途向けの「同TALKS」の3タイプを披露する。これらの公開は初となる。

 F.ROBOシリーズは、作業ユニットの入れ替えにより人と協調しながら様々な用途に活用できる多目的ロボット。おもに本体となる自律走行ユニットと作業ユニットから構成される。自律走行ユニットは超音波センサや赤外線距離センサ、ジャイロセンサなど数種類のセンサを搭載しており、これらで壁や障害物までの距離や方向を測定して、人や障害物を回避するとともに壁にならって直進することができる。例えば清掃作業であれば、周囲の環境情報に基づいて部屋の隅々まで移動し、左右にスライドする吸引ノズルを使って壁際まで清掃が行える。

 先行発売した同CLEANは本体と、集塵ボックスと吸引ノズルから成る作業ユニットで構成される。走行速度は8m~30m/minで、作業領域は最大で約1,000㎡/h。新たに開発した高速ターン機能により従来15秒程度要したターンを約2秒に短縮し、清掃領域を拡大した。

 また、自律的に充電が行える自動充電ステーションも用意している。本体の前方左右に搭載した超音波センサと、自動充電ステーションの両側に設置した超音波センサの計4つのセンサの間の距離を三角測量の要領で計測し、赤外線にて計測情報をやり取りすることで位置決めを行う。自動充電ステーション側の端子との接続は、吸引ノズルを左右にスライドしながら行うため、計測に多少の誤差が生じても確実に位置決めができる。2.5時間の1回の充電で約2時間連続使用できる。
 清掃タイプには、液剤塗布や消毒が行えるユニットなどもあるが、これらはオプション扱いとなる。市販の18lサイズのワックス缶の搭載が行える。

 作業工程の入力は、スキャナーで取り込んだビルの平面図上に往復走行や前進、旋回などの動作命令を組み合わせて行う。シミュレーションソフトも開発しており、それをもとに清掃に要する時間や工数を算出することができる。初期設定は同社スタッフが行うが、作業工程入力ソフトを用いてユーザー側で再設定が行える。またレーザ測域センサを搭載し、作業領域内を走行して地図情報を生成し、それに入力するという方法もある。

 これら3タイプの作業ユニットのほか、環境計測が行える「同ECO」や同SECURITYと連動して利用する「同IT-CS」の開発も構想している。同SECURITYと同TALKSは、「ものづくり製品開発等支援補助金(試作開発等支援開発事業)」(中小企業庁)にて開発を進めている。

小間番号SR3-3 東洋理機工業、お好み焼きロボ出展、ビデオ映像でチャーハンなどの調理も披露!?


写真1

写真2

 東洋理機工業は、お好み焼きロボット「料理の鉄腕」(写真1)を出展する。人と同じ道具を用いてお好み焼きを調理できるシステムで、職人顔負けの美しく焼き上げる様子を披露する。

 同ロボットは、お好み焼きという高度な作業を通じて、サービス分野における産業用ロボットの新たな用途開発を議論してもらうことを目的に開発したもの。視覚センサや力覚センサなどを一切使用せず、ティーチング・プレイバックのみで調理作業を行うことにより産業用ロボットの汎用性の高さを示している。
 ロボットには、安川電機の双腕ロボット「MOTOMAN-SDA10」を使用。各腕7軸、腰部を含め計15軸を有しており、人と同じような腕の動きや姿勢をとることができる。また、音声認識・合成機能(エンジンには「Julius」を使用)も実装しており、お客から「豚玉」や「ネギ焼き」などの注文や好みの調味料を聞いたり、リクエストに応えて歌を唄ったりすることもできる。

 調理作業は、人間と同様のプロセスにて行う。初めて披露した2008年11月開催の「国際次世代ロボットフェアICRT JAPAN2008」では、ソースをかける仕草しかできなかったが、今年6月開催の「FOOMA JAPAN 2009 国際食品工業展」では制御プログラムの調整により可能にした。産業用ロボットは高ゲイン(高いばね定数)での位置制御となるため柔らかな動きを苦手とするが、精緻な軌道計画を行うことにより、あたかも人が行っているような柔らかく、かつ滑らかな動きを可能にした。ばね定数の調整は行っていない。
 また、生地をひっくり返す動作にも工夫を凝らしている。本来は、両腕の7軸すべてを動かして滑らかに行いたいところが、CPUの処理能力を考慮し、手首に相当する軸のみの回転で行うようにしている。さらに、お好み焼きの調理作業の特性上、アームと手首が一直線に伸びた特異点の状態になりやすいが、それを避けるよう制御プログラムを組んでいる。

 FOOMA JAPANでは焼き上がりの待ち時間には、双腕ロボットならではの動作を見せる意図から、左右の腕の協調制御による、パラパラダンスをイメージしたパフォーマンスも披露したが、2009ロボット展ではデモの詳細はまだ未定という。しかしながら、新たな調理作業として「ステーキやチャーハン、餃子への挑戦を検討している」(細見成人社長)とのことで、お好み焼きをつくる合間に、その様子をビデオ映像で確認できるかもしれない。

 東洋理機工業は、前回の「2007国際ロボット展」に安川電機の6軸垂直多関節ロボットを利用した「たこ焼きロボット」(写真2)を披露するなど、大阪ならではの粉物の料理にこだわって開発している。これを踏まえ、次の開発候補の1つとして「串カツロボット」の開発を検討していたが、同ロボットを活用する事業者を見出せていないことから、お好み焼きロボットの出展を決定した。「事業展開が見込まれれば、挑戦する意思は十分ある」(同)という。


大阪産業創造館による中小企業CM選手権の映像。1分間のCMとしてまとめられている。