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ごあいさつ

Robonable(ロボナブル)は、日刊工業新聞社が主宰するロボット専門サイトです。


 わが国のロボット産業は、自動車工場などで製造工程を担う産業用ロボットを中心に発展を遂げてきました。2009年はリーマンショックの影響により四半世紀前の水準に落ち込んだものの、2000年代半ばには、その市場規模は7,000億円に達し、技術レベルも世界トップクラスを誇ります。中国をはじめアジア各国における自動化への強い要請を背景に、さらなる発展が期待されています。

 その一方で、経済の過半を占めるサービス業に対し、ロボット産業が自身の技術や生産性に対する知識を結び付け、その高度化に関わることが求められています。ロボット技術は「人がもつ基本機能(例えば、感覚や情報処理、運動など)を自動機械に置き換える技術」と定義づけることができ、人を中心に事業を組み立ててきたサービス業の高度化を担うと考えられるからです。「サービスロボット」という言葉は、その期待の表れと言えます。

 しかしながら、過去10年以上にわたる、その試みは不十分なままです。

 ロボットというハードウエアを開発・生産して販売するという単純なビジネスモデルをベースとした議論に終止しているロボット産業側の問題に加え、先進諸外国と比較して生産性が低く、いまだに「工業化」が達成されていないサービス産業側の未成熟さが、おもな原因にあげられます。
 したがって、ここでの取り組みでは、単にサービス産業側が要求するロボットやロボット要素技術、ロボット化(RT化またはインテリジェント化)した空間やシステムを提供するのではなく、これらを適材適所に組み込んだ「人間協調」による新たなサービスプロセス(サービスシステム)を構築し、高効率化と高品質化の両方をもたらす「サービスプロセスイノベーション」を目指すことが求められます。

 これが達成されたときは、より高度化された「次世代サービス業」の輩出につながり、標準化をはじめサービス業の工業化が促されることでしょう。また、わが国が高度成長期以降に、優れた技術や生産に関する知識を「強いモノづくり」として世界に発信できたように、ロボットやロボット要素技術を適所に組み込んだ新たなサービスシステムを、「強いサービス」として世界に発信できるかもしれません。

 本サイト「ロボナブル」は「ロボット専門サイト」として、最新のロボット関連情報の発信にとどまらず、このような今後のわが国のサービス業の有り様も考察するための材料提供も行います。
 サービス業の高度化に関わることは、ロボットに限らず、モノづくり企業に総じて重要な方向性となりつつあり、ロボットを「メタファー」として、今後のわが国のモノづくり産業のあり方も知ることになると確信しています。

 


2010年12月10日
日刊工業新聞社 ロボナブル編集部
編集長 今堀崇弘

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